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「ごめんなさい」
閉めたばかりのお店に戻って、
びしょ濡れの彼にタオルを渡したら、
そう言って悲しそうな笑顔を向けられた。
何も言えない私に、
彼はうなだれて少しずつ話し出した。
「どこでも良いから、逃げたかったんです…」
逃げたい。
何からなのかは言わないまま、
彼は渡したタオルを握りしめた。
「気付いたらそこの店先に居て、
もう動きたくなくて、
座ったら本当に動けなくなって。
そしたら声が聞こえて。
大丈夫？って。
声かけてくれてありがとう。ごめんなさい」
話し終えて、
彼は握りしめたタオルを私に押し付けた。
「迷惑かけてごめんなさい。
僕、帰ります」
そう言った瞳がまた揺らいでて。
「ちょっと待って」
「え…？」
「いいから。座って」
行こうとした彼を無理矢理引き止めて、
また元の椅子に座らせた。
驚いてる彼にタオルを頭から被せて、
無言で手を動かした。
わぁっ。って小さな声が聞こえたけど、
特に抵抗もしない彼の頭を優しく拭き続けた。
暫くしてだいぶ乾いた頭から手を退けたら、
無理して笑った顔が見えて。
思わずタオルをもう一回被せた。
「うわぁ」
のんびりしてるのに微かに震えた声。
それに覚えがあって。
「泣きたい時は泣いたらいいよ」
気付いたらそんな事口走っていた。
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１−−−−２ - ジョンハンの物語とジュンくんの物語どちらも面白くて気に入りました。ジョンハンくん編の更新待ってます！ (4月9日 3時) (
レス) id: 1a858c6117 (このIDを非表示/違反報告)
まるの(プロフ) - こんにちは！コメント失礼します！もとのお話から読ませていただきました！とても素敵なお話で、読む手が止まりませんでした…ジュンくんに幸せになってもらいたいです...！良ければ更新していただけるとうれしいです！！！ (1月27日 12時) (レス) @page25 id: 0f64c498bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rui* | 作成日時：2021年9月15日 0時
