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珈琲のおかわりが欲しい。
店員は店の奥で準備しているのか、忙しなく音がしている。
このまま帰った方が良いのか考えあぐねていると、さっきまでしていた音が止まった。
すると、何故か店員がこちらに向かってきたので、また感想を聞きに来たのかと身構えると『珈琲のおかわり要りますか？』と言うのだ。
エスパーかと思い、眉間にシワをよせ怪訝な顔をしていると、店員の顔がどんどん不安そうな顔になっていく。
『いや、その、そろそろおかわりをされる時間でしたので……違い……ました……？』
「違わない。たのむ。」
『はい！かしこまりました！』
空になった珈琲カップを嬉しそうに運んでいく店員の一喜一憂ぶりについ頬がゆるむ。
それからは同じことの繰り返しで、嬉々と珈琲を飲むのを見詰められ、感想を伝えれば黙々と書き留める。
そして区切りの良い所まで読み終え、残った珈琲を飲みきり会計を済ませにレジに向かった。
『今日はすみませんでした。美味しい珈琲をお出しできなくて』
「……別に美味しくなかったわけじゃない」
ぱぁっと言う音が聞こえるんじゃないかと思えるほど、笑顔になる店員をみてフッと笑うと、それに気付いたのか今度は照れたように「ありがとうございます」と小さな声で礼を言われた。
そして一つ咳払いをして、年代物のレジを操作する。
『これからお仕事ですか？いつも朝早くにいらっしゃいますよね』
「ああ。仕事場に泊まったとき、時間があればここに来ている」
『泊まる……お仕事大変なんですね。えっと、お返しが600円です。』
「？？いつもより安いが」
『あ……私が淹れたので少しお安くしてるんです……』
少し不服であったが、釣りを受け取る。
“ちゃんとお礼言うんですよ！”
不意に三澄の言葉を思い出すが、何を言えばいいのか分からず、結局いつも通り踵を返し出口に向かってしまう。
『お仕事がんばってください』
後ろから先に声をかけられ、とまどいながら振り返るとボソッと呟いた。
「……また明日も来る。」
後ろでカランと音を立てて扉が閉まったことを確認して、歩き出す。
どうも今日は少し喋りすぎた。
だけど、不思議と疲労感はない。
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みく(プロフ) - 星野将希さん» はじめまして。コメント及びご指摘ありがとうございます。気を付けてはいたのですが変換ミスしていました……。なるべく誤字がないよう努めてまいりますので、宜しければこれからもよろしくお願い致します。 (2018年2月23日 20時) (
レス) id: d43cb19d57 (このIDを非表示/違反報告)
星野将希(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいてます。突然ですが、水澄の｢み｣は｢水｣ではなく｢三｣だと思うのですが…。作者様のあえてなら失礼いたしました。更新頑張ってください。 (2018年2月23日 19時) (携帯から) (レス) id: 2e2dbe8a41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みく | 作成日時：2018年2月21日 4時
