生まれてきてすみません。。

七話。 ページ9

炭治郎side

　

刑に処されると言われた女性は静かに笑っていてとてもそうなるとは思えなかった。

そして、とても優しい匂いの人だ。

柱の方は悪い匂いはしない。

ただ一人を除いて。
だから、騙されているのだと思う。

　
「禰豆子！！怪我は負わせないようにな！」

　
「むー！」

　
時間は限られてる。

加えて俺は刀を折ってしまったからまともに戦えない。頭突きで頑張って出来る限りの時間を稼ぐ！

あの人は逃げたみたいだった。

自分でも何で逃げてるのか分かってないような匂いだったけど。

鬼と言っていたし、柱の方だからきっと少しでも遠くに逃げられる。
あんな…あんな言葉を吐く人がいたなんて。

自分の感情を知らないような方だった。
悲しみの匂いがするのに少しも悲しんでない。そんな人。

　
「お前！！邪魔すんなって言ってるだろ！！
甘露寺と附子に危険が迫る！

お前は無罪となった！

そして隊律により俺らはお前を切れない！だからどけ！！」

　
「嫌です！！」

　
「あなたまでぇ、邪魔するんですかぁ！？
あの人に怯えてこれからも暮らさなければいけない私の気持ち、考えてくださいよぉ！」

　
あの人の匂いで正直吐きそうです。

どうしてなのか分からないけど、あの人…附子と呼ばれた人はこの中で一番濃い匂い。

混ざりあっていてよく分からない。

　
「炭治郎。

もう決まったことなんだ。あの子がやったことは数知れない。山のようにある。

私の子供たちを守ることが私の役目だ。

あの子の鬼の部分がそうさせているのなら、斬首にしなければならないのだよ。」

　
「禰豆子のような場合もあります！

俺は死んでも退きません！」

　
半分、人で半分鬼。

親に殺されかけてあの人の居場所と呼べる場所はおそらく、鬼殺隊だったんだ。

余りに悲しい人だ。

大切な人のために生きて、その人たちに殺されるなんて。それも誤解されたまま。

きっとあの人は無罪。

きっと証明して見せる。
だから、それまで生きていてください。

誰だか知らないが男の人に頭突きをする。
禰豆子も粘っていた。

先程は攻撃されたけど、無罪になったから直接的には余り攻撃はされてない。

それからしばらく粘ったけど、後ろに回った人に手刀で気絶させられた。

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