生まれてきてすみません。。

三十三話。 ページ36

炭治郎side

　

鱗滝さんとAさんに会いに行ってから三日。Aさんの屋敷についた。

　
「じゃあ、善逸。
俺は禰豆子と向こうの路地で待ってるから、伊之助ととってくるんだぞ。

誰にもバレないようにな。」

　
「分かってるけど…。
あの屋敷には変な音しないし多分大丈夫だけど…伊之助が…！

こいつが変なことやらかしたらどうすればいいの！？」

　
「でも、お前一人も心配だ。」

　
「そうだけどさぁ！
Aさんのためなら頑張るよ？！

頑張るけど嫌なものは嫌じゃん！！普通！！もうちょっと待ってよ！！」

　
「でも、これ以上時間がかかったら草柱の人にもしかしたら勘づかれて下手したら証拠もろとも殺されるって言ったのは善逸だろ。」

　
「痛い！！言葉の刃が痛いよ！
分かったよ！いきゃあいいんだろ！！ほら、行くぞ伊之助！！」

　
「おう！！」

　
あの二人だけに任せるのも不安だけど俺が行くわけにはいかない。

バレてしまう。

俺とAさんの関係性がバレてしまったら鱗滝さんのところにいるAさんが見つかってしまう。

そんなことをするわけにはいかない。

善逸と伊之助も不安だけれど、実質あれから一ヶ月。

柱の方々もまさかいるとは思わないと思うけど。俺たちはバレないように最善を尽くさないといけない。

休暇もあと少ししかないし。

　
「……すみません。

あなた、鬼殺隊の隊服を着て刀をもっていらっしゃいますよね…。

あなたは鬼殺隊の方ですか？」

　
「あ、はい！

今は休暇中ですけれど…どうかしましたか？俺たちを知っていると言うことは…鬼を知っているんですよね？

鬼が出たんですか？」

　
「…そう言うわけではないのです。

私は探しているのです。
一年前、私を助けてくださった鬼殺隊のお方を。

この手拭いをお返ししたいのです。」

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