姫、お手をどうぞ -kzh- ページ45
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「…あの、さ」
『…え、まさか』
「…来てくんね」
私の所に来るとは。
「てかなんでふわっちいんだよ笑」
「シーっ！隠れてるから言わないでっ！」
「はぁ？笑」
「んで、お題何だったん？」
「えーーー…ッスーーーーーー……」
『隠すほどなら私じゃ無さそうだけど…』
「あー！いやっ！あのー、、、やべ…これ間違えたか…？」
「小声すぎ笑 はやく行かないと1位取れないぞー？」
『それはふわっちもでしょ！笑』
「あは〜笑 確かに。じゃあ貰ってっちゃうよ？葛葉」
「え、ふわっちのお題なんだっけ」
「んー？ナイショ☆」
「うぜー！だめだろ！結託だろここは！」
「いやぁ〜？ある意味敵ではあるよ」
『分かんないけど早くしなきゃかなかなに負けるよ』
葛葉が何かを覚悟して私に近づく。
「ごめん姫、つかまってて」
『え？…ひゃっ！』
「おっ、大胆だねぇ〜」
葛葉が私をお姫様抱っこした。一瞬で注目の的になった。
「足挫いちゃったもんね、やるじゃん葛葉王子」
『待って！お題教えてよ！その前に！いや、恥ずかしいって！』
「ゴールしたら教えるから！暴れんなって！」
悲鳴をあげる女子軍団や興奮している男子達の視線を無視するように葛葉はスタスタと歩いていく。耳が赤くなってるのは言わないでおこう。
「"葛葉選手、2位で到着です！おめでとうございます！お題に沿った答えなのでしょうか！確認しますね〜…ほほぉー笑 これはこれは大変アツアツですねぇ。では、『愛してやまない姫』…"」
「の！！友達の！！Aです。はい。りりむ姫の友達のAってことで勘弁してください」
葛葉はゴール席の椅子に私をおろした。顔まで真っ赤だ笑
『なんだ、そうゆうことね。びっくりしたよ』
「お前が姫なわけねーだろ。つってもりりむも姫じゃねぇけど」
「"ではそういうことにしておきましょう笑 もう1つミッションがありましたね？"」
「…………はい。」
「"それでは！そのミッションをどうぞ！"」
葛葉が片膝をついて左手を差し出す。
「……御手をー、、どうぞ。…お姫様」
女子の悲鳴や男子の雄叫びが止まらない中、
「"さぁお姫様、お返事を…！"」
『えっ、あ………よろしくてよ？』
右手を葛葉の手に添える。すると葛葉は手を引き、甲にチュッと音をたてた。
目をまん丸にして葛葉を見たら照れながらデコピンされた。
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作者名：白い月 | 作成日時：2023年2月16日 2時
