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体育祭6種目め -借り物競争- ページ44

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『大丈夫、すぐに奏斗君が駆けつけて保健室に運んでくれたらしいから』



あの後、目が覚めて足を手当てしてから審判席の近くの椅子に座った。同じクラスの仲良い子たちが壁を張るように囲んで守ってくれている。



『頼もしいしありがたいけど笑、もうすぐあれだよ?』



それと同時に合図は鳴り出す。審判席のマイクから実況が聞こえた。



「"さぁーて!最初に辿り着いたのは剣持選手!お題は〜?『サングラスを持っている人』です"」



「はぁ〜?んな奴いたら学級崩壊してるだろ……あ!居た!!加賀美先生!!こっち来てください!!」



「えぇ〜、どうしよっかなぁー」



「ふざけるなぁー!!」



「"どうやら説得するのに苦戦しているようです笑 さぁ続いて辿り着いたのは叶選手〜!お題はなんと!『美人教師(男でも可)』だそうです!さて誰を選ぶんでしょうね〜"」



かなかなが審判席に来てじ〜っと見る。その場に居た教師は何故かソワソワしながら待っているようだった。かなかなは教師までも虜にしてしまうのか笑



「"続いて訪れたのは…おーっと、"」「どうも〜不破湊で〜す」



きゃあ〜!と黄色い歓声が響く。



「今この中に"紫色の何か"を持っている方が居ましたら不破湊までお願いします〜、ア、マイクアザッス」



周りに沢山の女子が駆け寄ってきた。でももうふわっちは居ないみたいでギャーギャー騒いでいた。実は頭いい作戦を練っていたそうだ。隣にきたふわっちがしゃがみ込み、隠れて伝えてくれた。



『確かに頭いいけど、どうすんのよこれ笑』



「"最後に着いたのは葛葉選手!もう疲れきっている様子ですがお題は〜!おぉー!!これは!!あ…"」「審判さァ〜〜ん?!これちょっと審議いいっすかァ?!」



葛葉と審判が話し合ってる…どうしたんだろう



「はぁ〜?まじ最悪なんですけど!!」



葛葉が騒ぐ。そんなだめだったのかな?



『どういうお題なんだろ〜…気になる』



「"あ"って言ってたから案外普通に"ありがとうと伝えたい人"とかだったり〜?」



『へぇ〜!葛葉が誰選ぶんだろうなぁ』



「俺なら今この状況だし、Aちゃんに感謝しちゃうなぁ」



『じゃあ私も隣でお話してくれてありがとうって連れてく』



「そんなこと言ってくれちゃうの?え、じゃあさ、普通に連れてっていい?」



『お題無視?!』



そんな事を話していたら歩いてきた葛葉が私たちの前に立ち止まった。





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作者名:白い月 | 作成日時:2023年2月16日 2時

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