体育祭2種目め -バスケ- ページ40
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『お、バスケもいい写真撮れそう』
次はバスケの試合を見ることにした。チームはバスケ部顧問の伏見先生が振り当てていて、今はいい感じの勝負になっているのだとか。
「Aっち!」
『わあ!!びっくりした〜!!』
思い出していたら本人が現れた。まじでびびったぁ〜!
『あれ伏見先生って助っ人じゃなかったでしたっけ?!』
「時間あると思ってAちゃんのところ来ちゃったんすけどねー?あれ、もうそんな時間かあ〜」
『何やってるんですか!早く下に行かないと!』
「お〜お〜お〜笑 生徒たちがこっち見上げてらぁ笑」
どうだ〜羨ましいだろ〜とニヤニヤしながら見下す先生。
「伏見先生〜?助っ人呼ばれますよー?サボってないでこっち来てくださいよ」
「ガっくんいなきゃ始まらない物語が始まっちゃってるよ」
「相変わらずふわっちはよく分かんないこと言ってるけど、セラフくんいるし、大丈夫じゃない?」
「もー、A先輩からも何か言ってくださいよ」
「俺背ちっさいし役に立たんから頼むよガっくん」
『ふわっちネガティブすぎ笑』
「ふわっちのフィジカルでいけちゃうと思うっすけどね!俺は見守ってようかな!助っ人だしねっ」
『生徒たちからの厚い眼差しを無視するんですか?先生って…そういう人だったんだあ…』
「そう言われたら行かないわけにはいかないじゃないですか!しゃーねー、行ってやる」
『最初からそうしてくださいよ〜』
「いや、俺はただAちゃんからの信頼を下げないために行くだけだぞ」
「伏見先生、私情挟みすぎっす」
「ガっくんAちゃん大好きじゃん!」
「まぁ、大好きっすけどもうそろそろ行かなきゃ怒られそーなんで行きますわ」
『そんなスラスラっと爆弾発言しないでくれます?!』
「ん?どしたどしたー?なんのことー?んー?」
『うわぁーしつこい!しつこいです!ニコニコしないでください!』
「アハハハッ!笑」
ハツラツとした笑い声を上げて素直に目的地へ向かう伏見先生の背中を見ていたら、思い出したかのように振り向いた。
「さっき言ったこと、嘘じゃないからな?信頼下げない為のおまじないってことで!じゃあな〜!」
『!?』
さっき言われた"大好き"という言葉の一部分が嘘のない綺麗な声で頭の中に繰り返された。
『もはや洗脳みたいだよ…』
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作者名:白い月 | 作成日時:2023年2月16日 2時