心強い助っ人?(3-D) ページ4
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『はぁ〜…なんで3年生にもなってクラス替えなのー泣』
ガラガラガラ〜…
「はい、みなさんおはようございます。D組の担任を持つことになりました、加賀美です。高校最後の1年間、悔いなく過ごしていきましょう、よろしくお願い致します」
『やったー加賀美先生が担任だっ』
「そして、副担任の方もついていただくことになりました」
『え…誰だろ…』
ガラガラガラ〜…
「どもどもどもー!伏見ガクでーす!」
『ガっくん!?』
「加賀美先生今年に入ってから大忙しですのでね!僕が副担任を務めることになりました!短い間だとは思いますがよろしくお願いしまーす!」
加賀美先生から「心強い方がやって来ますよ」なんて言うから転校生かと思ったら…
いつも仲良くしてくれる近所のお兄さんが来るとは。
「あ、ちなみに!ウチの近くに神社があるんすけど、そこの主やってますんで良かったら参拝してきてくださいね〜。合格祈願とかね!」
ガっくんと目が合うと、ニカッと明るい笑顔をしてくる。慌てて私は目を逸らし、困惑状態で頭を抱えた。
もう一度見てみるとまた目が合い、きょとんとした顔で見てくる。きょとん?じゃないよガっくん!
朝のHRが終わり、ガっくんの周りには人集りが止まらなかった。
『私の方が話すこといっぱいあるのになぁ』
「いやぁ〜、流石ですよね伏見先生」
『加賀美先生!言ってくださいよ!ガっく…伏見先生が来るなんて!』
「はっはっはっは!笑」
「ふぅ〜!初日から大変っすね副担任ってものは!」
『ガっくん!』
「おっ、ここではガっくんじゃなくて伏見先生、だと助かるぞ〜Aっち!」
「そういう伏見先生こそあだ名じゃないですか笑」
「あー!失礼失礼、慣れ親しんだ名前だとつい出ちゃうんすよね〜笑 まさかこんな所で会うとは、運命ってやつ?」
ニヤリとするガっくんの腕をバシッと叩く。
「いてっ!そんな叩かんでも笑 これさっき違う人もしてた気がするな…まぁいいや。これからよろしくな!Aさん!」
『わけわかんないよ〜』
「ではそろそろわたくしたちは行きますか」
「了解っす!じゃ、また放課後な」
『また?』
するとガっくんは耳打ちでこう話す。
「いつもの所」
ウィンクをして後を去るガっくんの背中を見つめる。
「全部が不意打ちすぎるよ!!」
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作者名:白い月 | 作成日時:2023年2月16日 2時