njsj学校の日常３ (ページ26)

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不器用な気遣い -knmc- ページ26

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うぅ…身体がだるいなぁ…

朝から頭痛と喉の痛みで絶対に風邪なんだけど、今日は絶対に休めない理由がある。

「あれ、どうしました？具合悪そうに見え…」

だから無理してでも学校に来たんだから…

「ちょちょちょ、体ふらついてるって…身体熱っ！！」

剣ちゃんが体を支えてくれた、戸惑いながらも。

『あーごめんごめん笑、ちょっと足挫いただけだよ〜』

「だけだよ〜じゃないよ、絶対熱あるってこの熱さは」

『大丈夫大丈夫、気にしないで』

「気にもするよ！こんな奴ほっときゃいいのにさぁ！」

ほんとだよ〜…ほっときゃいいのになんでずっと支えてくれてるの〜…

「一旦座ろう、重心全部こっちに掛かって重いから」

『そうだよね〜泣ごめんね〜泣』

「え、怖！なんで泣いてんの！？笑」

熱を出すと心も弱くなる現象とやらにやられ、優しさに触れて涙目になる。

「なんでこんなになるまで学校休まなかったんだよ！」

『だって今日剣ちゃんの部活、試合だって人から聞いたからこっそり応援しに行こうと思って…』

「…はぁ〜？俺より自分を優先しろよ！」

『俺…？』

「、僕！！僕より！！僕！！！！！！！」

『はは〜、可愛いね剣ちゃん』

「んなこと言ってないで早く休めよ雑魚がよぉ！」

口調は荒々しいけど、ずっと肩を貸してくれる。試合がどうの、体調管理はこうの、ブツブツ言ってくれたもの全てが私の為に発してくれている言葉だと分かる。

「治るまで応援しに来るの禁止、周りにうつす可能性もありますから、分かりました？」

『え〜…応援…』

「だめです」

『少しだけでも…』

「だめ」

頑なに許してはくれないみたい。そりゃそうか、周りに迷惑だもんねぇ〜…

「元気になってもらわないと僕が頑張れないから」

…ん？

『…それは、どういう意味で？』

「意味聞くよりも言いたい事あるんじゃないんですか？」

『……試合、勝ってね』

「…言えんじゃん」

何故か上から目線の剣ちゃんの横顔をチラッと見てみると少し照れてそうな顔も窺える。なーんて、私の勘違いかもしれないけど。

「試合終わったらまたここに来るから、それまで安静にしてること」

『はーい』

「よし、じゃあ行ってきます」

剣ちゃんが去った後、すぐにパタリと眠った。その時の夢は、金メダルを握って拳を上げている剣ちゃんの姿があった。

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