薫風と末っ子 ページ10
薫「おっと、大丈夫？」
あんず「Aちゃん！」
間一髪のところで現れた羽風薫によって身体を支えられたA。
薫「あらー顔色悪いね。大丈夫かなぁ？」
あんず「あの、ありがとうございます」
薫「いいのいいの。君は噂の転校生ちゃんだね」
あんず「あ、はい…」
薫「可愛いね。今度俺とデートしない？」
あんず「いやぁ…」
薫「もう行っちゃうの？またね」
グイグイと話しかける羽風に驚いたあんずはキッチンへと隠れてしまった。
薫「こっちの子も可愛いけどどこの子だろ？制服的には音楽科かな？？」
「く、らいのやだ」
薫「んー？暗闇が怖いの？よしよし」
真緒「おーい、転校生」
そのままAを抱き上げガーデンテラスを後にしようとするがあんずを探しに来た衣更真緒とぶつかりそうになった。
真緒「おっと、すみません」
薫「ちょっと、このガーデンテラスは俺以外の男は立ち入り禁止だよ。しっしっ」
真緒「ってあれ？A？」
薫「なに？この子と知り合いなの？」
真緒「俺の幼馴染の妹なんですよ。また体調悪くなっちゃったか？」
薫「ふぅん…」
真緒「あ、それとこの辺で女の子見かけませんでした？プロデュース科に所属している子なんですけど」
薫「いや〜可愛い女の子だったよね〜！チラッとしか話せなかったけど俺の目は誤魔化せないよ」
零「薫くん。どこへ行ったかと思えばまた女漁りかい」
薫「げっ朔間さん…俺これからこの子を明るい所まで連れて行ってあげなきゃだからこれで」
零「その子は我輩の愛しき妹じゃ。我輩が貰い受けようぞ」
薫「…あ〜この子が噂の朔間さんの妹だったのね。それじゃあ俺はこれで、ばいば〜い」
零にAを渡して羽風はその場を去っていった。
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作者名：杏 | 作成日時：2023年10月23日 19時
