不穏と末っ子 ページ17
連日、第３音楽室には野次馬が入れ代わり立ち代わりでやってくるようになり、まともに学校にも行けなくなってしまったA。
そんなある日、父親から全員リビングへ集合するようにと言われ1階へと降りた。
そこには
？「初めまして。望中カミラと申します」
長く真っ黒なゆるりとした髪の毛。
真っ白な肌に桃色の瞳。
美しい女性がそこにいた。
父「この方は朔間家の分家、望中カミラ様。吸血鬼に最も近いお方だ。」
凛月「…そんな偉い人が俺たちになんの用？」
父「零。お前は朔間家の首領だ。カミラ様と婚約しなさい」
零「…わかりました。」
凛月「！兄者何言ってんの?」
父「凛月。お前はいつまでも零の後ろを追っていないで少しは自立しなさい。」
カミラ「零さん。よろしくお願い致しますね」
父「それとA。お前は1度捨てたにも関わらず何食わぬ顔で戻ってきたな。」
零「父さん、それは違う。俺が戻したんだ」
父「理由はどうであれ、朔間家に戻ってくるならそれなりに役に立ってもらわねばならん。だからな」
？「こんにちは。Aちゃん」
父「カミラ様の兄、バトリ様と今すぐ結婚して子を産め」
「へっ…？」
父「朔間家と望中家が婚姻を結べば我が一族はもっと力を持てる。」
凛月「ちょっと待って！！Aはまだ学生だよ？？」
父「ふん。ここ最近まともに学校に行ってないらしいじゃないか。辞めろ」
零「朔間家にAは関係ありません！！婚約は俺一人で充分だろ！」
凛月「なんでこの家の為にAが犠牲にならなきゃ行けないんだよ！！」
父「異論は認めん。この話はこれで終わりだ。」
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作者名：杏 | 作成日時：2023年10月23日 19時
