12.ダレ ページ13
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大分たった頃だろうか。
いつの間にか腕を枕にして仰向けに寝ていた。
ここは屋根の上か。
と、目を開けると何かが隣にいた。
『……お前……!!』
サーモンピンクの髪にアホ毛がピョンッとはねている。
『……ダレ?』
全く分からなかった。
『…ねえ』
スヤスヤと眠る男の体を揺らす。
?「ん〜…」
『起きてー』
?「…ん?……あぁ、猫ちゃんか」
『…猫ちゃん?』
男は一瞬殺気を送ったが、俺を視界に捉えた時ニコッと笑った。
?「猫ちゃんでしょ?ほら、尻尾生えてる」
表情を崩さず俺の尻尾を少し触る。
『まぁ、猫って言えば猫だけど。』
『…ダレ?』
楽しそうに男は俺の動く尻尾を見つめる。
?「俺は神威。宇宙海賊さ」
そう言った男、基神威は少し目を開けた。
『ウチューカイゾク?』
威「そう。君は?」
『俺は瞬火Aにゃ。』
少しだけ体を起こして言った。
威「ふぅん。良い名前だね」
神威はまたニコッと笑った。
『…そりゃどーも。』
『そんな事より、なんで神威はここにいるの?』
俺は目を擦りながら神威に尋ねた。
威「んー…たまたま地球に来てたまたま気持ちよさそうに眠ってるAの隣で寝ただけだよ」
話しながら番傘を手に取った。
『もしかして夜兎族だったりする?』
威「…うん、正解」
神威は少し驚いた様子を見せたが何も無かったように返事をした。
『帰るの?』
威「また来るよ」
番傘をさし、立った神威に聞いた。
『ウチュウに行くの?』
威「うん。島潰し。」
ニコリと当然のように言った神威に俺は驚いた。
『…そか、まぁ興味にゃいけど。俺まだ寝るから。じゃーね、神威』
そんな言葉を発した俺に反して、尻尾は“ウチュウ”が気になるかのようにユラユラと揺れた。
猫の感情が尻尾から読み取れる事は有名だが、その区別はつかないだろ、と目を瞑った。
「いつか連れて行ってあげるよ、A」
その様子を見た神威が微笑んで言った言葉を俺は知らない。
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琉樹 - めっちゃおもしろいです!!更新楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2019年8月5日 18時) (レス) id: 8239e5b652 (このIDを非表示/違反報告)
クミコさん - あいあむ更新待ち。早く書いてくだせぇー旦那ぁぁぁー← (2019年7月17日 0時) (レス) id: 6cd51c2a27 (このIDを非表示/違反報告)
名無し先生@男主製造者(プロフ) - 白昼夢さん» コメントありがとうございます!面白いだなんて…勿体無いお言葉です…!更新もう少しお待ちください(;; (2018年3月25日 1時) (レス) id: 7c6295ab3b (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢 - とっても面白いです!!夢主が可愛い…!!更新頑張ってください! (2018年3月24日 11時) (レス) id: 03cd751316 (このIDを非表示/違反報告)
名無し先生@男主製造者(プロフ) - nerumaさん» ほんとですか(号泣)嬉しいコメントありがとうございます!! (2018年3月11日 10時) (レス) id: 7c6295ab3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し先生@男主製造機 | 作成日時:2018年1月13日 5時