検索窓
今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:516,832 hit

F ページ48

at リビング


ゆっくりと倒れこむ身体…。

耳を掠める甘い息が整うまでその背中を擦って自分も息を吐き出した。

明るいリビングに広がってた濃厚な空気が、ゆったりと穏やかな空間に戻る…。


「…きたやま?大丈夫?」

落ち着いてきた呼吸にペチペチと背中を叩けば、頷く髪が頬を擽った。


これはしばらくお触り禁止されるか…?

…でも。

あんな嬉しい事聞かされて、浮かれちゃったんだからしかたない。

寝室まで我慢なんてできなくて、初めてソファで及んでしまった…。

俺の上で甘い声を上げるその顔も身体も…。


「……はぁ」


…やめよ。


お腹の底からまた沸き上がりそうな感覚を、口から吐き出した。


Ki「…も、…やんねー…ぞ」

「ククク…さすがにね」

…今日は、ね。


Ki「…おまえハマったべ」

…バレてるー。

「……え?」

Ki「え?じゃない」

ベチッと腿を叩く身体がゆっくり起き上がる。


むぅ、と唇をへの字に曲げたでっかい目が、真上から呆れたように見下ろす…照れ隠し。


…こういうとこ可愛いよな〜


動くのがダルいのか、ペタンとお腹の上に座る引き締まった腹筋をソロッとなぞる。

ピクッと反応する身体と、少し色づく目元…。

…無意識だからタチが悪い。


Ki「…んっ、も、やめろって」

「ククク…」

Ki「遊ぶなって!」

「はーい。…ね、ここで寝ちゃう?」


逃げる腰を押さえてふざけて問えば、しっかり眉間にシワが寄る。

本気で説教される前に、腕を解いて肘を着けば温かい手が腕を引いて起こしてくれる…。

Ki「腰は?」

「ん?へーき」

ほんの少し心配そうな目に、擽ったくなる。

北山に甘やかされるのは…

安心する。


Ki「んはは…なんか抱っこしてるみたいじゃね?」


…そーいうのは照れずに言うよね〜


「抱っこでしょ」


片手を腰に回せばくすぐったそうに笑う柔らかい頬っぺた。

頬と目元にかかる髪をそっと撫でれば…。

Ki「ふは…なんか今日甘くね?」

甘いのはそっちでしょって言いたくなるほど、疑いようのない愛情を滲ませる瞳。


幸せな時間…。


やっと手に入れた実感が胸に広がった。


Ki「…どした?」


その声が瞳が、存在全てが俺に愛情を与えてくれる…。


「…ん。なんでもない」

躊躇なく背中に触れる手のひらから、愛しいって同じ感情が伝わる…。


「好きだなって…思っただけ」


Ki「…そっか」


幸せだ、って思っただけ。


Ki「…俺も…」


小さく届いた言葉に

不意に涙が溢れた。

F→←Ki



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (555 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
979人がお気に入り
設定タグ:キスマイ , 俺足 , 藤北   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みつか | 作成日時:2017年9月2日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。