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F ページ39

at リビング


「……んっ?」

…いてっ。


ぐりっと眉間に受けた刺激に、ソファに凭れて閉じてた目を開いた。

しつこくぐりぐりしてくる犯人は…

Ki「あ。起きてた」

キョトン、なんて表現がピッタリの瞳で覗きこんでいた。


「…もー、なに」


心地よい微睡みをジャマする指を捕まえて、わざと不機嫌そうな声を出す。

…べつに嫌じゃないけど。

構って欲しいのかな?

…なんてちょっと期待してみる。


Ki「んー…シワ寄ってる。腹痛い?」


……そっちかい。


「痛くないでーす」

ぐりぐりされてた眉間のがちょっと痛いし…。

Ki「あそ?…な、風呂」

「んーまだいい」

夕方一回お風呂掃除ついでに入ったしなぁ〜…
もうちょい後でも…。


Ki「…よいしょっと」

お決まりの掛け声とフワリと動く空気に、目を瞬く…。


…え?いや、返事無し!?

おーい…コミュニケーション…。


ずり下がったスウェットのまんま後ろ頭をポリポリ掻いて、リビングから出ていく丸まった背中…。


…え?なに?

なんでちょっと「すん」なの?


あー…。

もしかしてもしかしたら?

「なわけないよな〜…」

とか言いながら、途端に締まりの悪くなる口元を撫でながら、北山の消えた扉にいそいそと動き出す自分が可笑しくて…。


「ははは。違ったら……まいいか」


Ki『な、風呂入らね?』

って。
俺がまだいいって言わなかったら…そう言いたかった?

入んないの?じゃなくて。


「おじゃましまーす」


Ki「……ドウゾ」


シャワーの音に負けちゃうくらいちっちゃい声に、仮定が確信に変わってシレッと隣に並ぶ。


「お背中流しましょーか?」

Ki「いえ…ダイジョウブデス」


ぷっ…カタコト。


「遠慮すんなって。ほらほら」

Ki「ちょっ!うおっっ、くすぐってえ!」


お気に入りのふわふわタオルで、ちょこっとだけ肉付きのよくなった背中を擦れば、うひゃうひゃ言いながら…逃げない。

なんだ。

…やっぱり構って欲しかったんじゃん。

素直に言えばいいのに…。


…違うか。

言い出すタイミング…、待っててあげればよかった。


「…髪も洗ってあげましょうか?」

Ki「…オネガイシマス」

「ふふ。了解」


柔らかい髪に指を差し込んで丁寧に揉み解せば、鏡に映る眉間にシワ寄せてるクセに…嬉しそうに緩む口元と上気した頬…。


あー…。

コレ、マズイやつ。


Ki「ふじぁや?」


ハッ…、ヤバいヤバい。


「はい!流すよ〜…」


…俺の邪念も。

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設定タグ:キスマイ , 俺足 , 藤北   
作品ジャンル:タレント
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作者名:みつか | 作成日時:2017年9月2日 11時

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