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at 楽屋
T「あれ?なにこれ」
2「あっ!バカ!ダメ!たまもり!」
再び聞こえてきた二階堂の叫びと玉のほんわりした声に、スマホから視線を上げた。
今日は珍しく騒いでるなぁ…。
T「うるせー。デカい声だすな」
2「うるさくない!触っちゃダメ!とにかくダメ!」
T「は?うるせーし。なんでよ?差し入れでしょ?」
2「ち、違うっ!」
T「じゃあなによ。隠す気?へー」
2「〜っ!!たまやだっ!あっち行って!」
T「やだよーん」
「ぷぷ…」
なんとも微笑ましい。
大型犬の子犬がじゃれてるようだ…。
でもって、なんとも平和だ。
玉さんのご機嫌も頗る良い。
ソファで寛ぐ大人な熟年夫婦も、然り
五月蝿くても、横尾さんからのお咎めもない。
傍観してる俺も例にもれず。
ぼんやり頬杖をつき、スマホの再生マークを押して、アニメの続きに視線を戻した。
何だかソワソワした空気が楽屋に充満してる。
さっきから二階堂が落ち着きなく監視してるテーブルのアヤシイ物も、きっともうすぐ到着する二人にイタズラでも企んでるんでしょ。
久しぶりに仕事のアタマもケツも集合も解散も、全員一緒になる。
メンバー大好き玉さんのテンションも上がるってもんですわな。
ま。俺もだけど。
画面の右上の時間をチラリと見れば結構いい時間。
そろそろかな?
久しぶりに会う、小さな愛らしい姿を思い浮かべる。
鞄の中には、厳選したマンガが数冊。
読んでくれたのかなぁ…。
忙しそうだもんなぁ。
でもLINEで〔おもろっ〕ってきてたしな。
T「あ〜〜」
お?ニカイジリに飽きた?
椅子にでろんと座り、大きな身体を揺する顔を覗きこんだ。
「たーま?」
T「おそくね?」
いやいや、主語。
俺達が早いだけだから。
なんて言うとオコだから、
「ん?ああ。なんか渋滞してるって」
ね?と横尾さんに振ると、ウンウン頷いてくれた。
T「渋滞かー。ねえみやた飽きたー」
「はいはい。飽きたねぇそうだねぇ。ちょっとだけ待とうね」
T「オモシロイことやって」
「うーん…今ネタ切れ中なりぃ」
T「ゲームしよ」
うん。自由で良いよ。
おなかへったぁって開けて待つ口に、菓子パンを放り込む。
モグモグする姿に、そういえば。と思う。
ご飯ちゃんと食べてるのかなぁ。
飲みばっかで腹ヤバいって言ってたっけ。
バキバキの腹筋が多少プヨっても、愛らしいことこの上ないだろうけども。
再び頬杖をついて玉を愛でつつ、可愛い人を待つ…。
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作者名:みつか | 作成日時:2017年9月2日 11時