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F ページ1

at 楽屋


2「あっっ!ダメダメダメっ!ガヤ!」

突然上がったニカのでかい声に、テーブルに伸ばした手をビクっと引っ込めた。

「…え?な、なに?」

普段は静かなニカの大声に、びっくりして目を瞬いた。

ダダダッと隅っこから一直線に駆け寄ってきたヒョロ長い腕が、テーブルと俺の間を塞いだ。

2「ダメっ!」

むう、と口をへの字に曲げてプルプル首を振る顔にピンときて、イタズラ心が顔を出す…。

「なーに?隠し事?」

2「ちっ違っ…くないけどっ違う!とにかくダメ!」

「へーえ?」

ニヤリと口角を上げれば、泳ぐ目…。

「…えいっ」

2「あぁ!ガヤ!ダメだってば!」

うーー!!って腕にかぶり付く顔に、思わずゲラゲラ笑うと、ギッと睨まれた…。

あー…怒っちゃった?

「ぷくく…ゴメンゴメン。触んないよ」

2「信用できん…」

「えー?ひどー。ホントだって」

ジトッと睨む目に、降参。と手を上げればあからさまにホッと息を吐く…。

…なんてねっ!

「うりゃっ」

2「は?あっ!ガヤっ!もうヤメテ!」

「ククク…ウソウソ。もうしないって」

2「もー!ワッターん所でオトナシクしてて!」

「ハイハイ」

これ以上からかうのも可哀想で、一生懸命セットしてた頭をぐしゃぐしゃと撫でて離れた。

2「あぁーーっ髪!」

また上がった情けない声に笑いながら、本来の目的だった紙コップにお茶を入れてソファに戻った。

Y「なに遊んでんの」

「んー?たかしが面白すぎた」

呆れる渉の声に笑いを堪えて答えれば、ポスッと雑誌で頭をはたかれた。

Y「後で面倒クサイからあんまからかうなよ」

「はーい」

溜め息を吐きスマホを弄る渉から、ニカの占拠するテーブルに視線を移した。

…気になる。

テーブルの上に置かれた紙切れ?と小さなお菓子の箱。

ずっとソワソワと落ち着かないニカの態度…。


まー、イタズラでも仕掛けてるんだろ。

狙うのはどうせまだ来てない二人。


T「あれ?なにこれ」

2「あっ!バカ!ダメ!たまもり!」

T「うるせー」


新たな攻防に吹き出した。


騒がしい楽屋に心が緩む。

何時もよりちょっと浮き足立つような空気。


まぁ…そうなるか。

1週間ぶりだもんな。


チラリと頭に浮かぶ姿を振り払って、隣に意識を戻した。

「何見てるの?」

Y「ん?んー…」

空返事にスマホを覗くと画面を閉じてしまった。

「もー、なに?」

拗ねた目を向ければ、曖昧に笑う。


一瞬見えたLINEのトーク…。


「みっちゃん」ね…。

S→



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設定タグ:キスマイ , 俺足 , 藤北   
作品ジャンル:タレント
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作者名:みつか | 作成日時:2017年9月2日 11時

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