【呪術廻戦】 待て、を飲み込んだ。【○○しないと出られない部屋】 参巻

禪院、狗巻、乙骨　「映画を見ろ」 ページ7

リクエスト。
先輩先輩うるせ〜〜！


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　一番左側に真希先輩、次に乙骨先輩、次に私、一番右が狗巻先輩。ヒェァ……狗巻先輩の隣に座ってしまった。相変わらずめちゃくちゃ可愛いな狗巻先輩。あと乙骨先輩が、隣に真希先輩──いや先輩がゲシュタルト崩壊する──がいるせいか、体を小さく縮こまらせようとしている。可愛いな乙骨先輩……。


　ソファは四人で座るのにほとんどぴったりな大きさで、ちょっと肘があたったりしてしまうくらいだった。つーか真希先輩が二人分くらいの場所を使ってるせいか。足組んで頬杖ついてる姿似合いすぎじゃね？

　いつもは部屋全体が明るく発行しているはずなのに、今回は部屋は薄暗かった。ちょうど映画館程度の照明で、ソファの前のテーブルにはコーラやポテトチップス、ポップコーンなどがあった。ポテトチップスは脂っこいので好きじゃないが、炭酸飲料は大好きなので嬉々として開ける。映画といえばコーラだよな！！



「なんの映画だ？ コレ」

「さあ……」

「私外国の映画って全然見ないです」

「しゃけ」



　暗かった画面がうすぼんやりと光り、英語のタイトルが映し出される。真希先輩の問いに私は首を振り、狗巻先輩もそれに同意した。なんて書いてあるんだろう、と思って、そういえば乙骨先輩は留学していたよなと連想する。

　私は中学時代文武両道の完璧美少女だったので英語の点数もそれなりに取っていたし(百点なんて数えきれない)、乙骨先輩が海外留学したってことは英語もそこそこ喋れるのかなあ。知らないことには興味があるし、今度教えてもらおうかな。


　三人はどうやら映画が始まると集中するタイプだったので、目の前に置いてあるコップや軽食にはほとんど目もくれなかった。狗巻先輩はポップコーン大好き人間だったようで、ちょくちょくテーブルに手を伸ばして食べていたが途中から膝の上に置くようになった。




「狗巻君、一口くれる？」

「棘、私にもくれ」

「やだ狗巻先輩モテモテ……」

「ツ、ツナっ！？」




　茶番である。



　──映画の内容は恋愛モノだった。主人公は男で、学生時代に女の子と付き合う彼──エバレット。純情だなーなんて最初の十分は見てたけど、唐突に場面が変わって落ちぶれた男──エバレットが映る。成長したエバレットは誰もが認める二枚目だったが、その癖定職にもつかず女の子にたかるクズになっていた。


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