漏瑚 「プロポーズしろ」 ページ6
リクエスト。
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最初はア、これ私死んだなって普通に死期を悟った。あっコレ私の余命残り十秒だなって真面目に思ったもん。大体まず顔が怖ェーんだよな顔が。真人のほうは仮にも『人間』みたいな感じがあったし──アイツが『人間』になろうとしていたのかは定かじゃないが──こいつは呪いそのものに誇りを持っている感じがした。
まぁ私が丸焼きになるのを避けられたのは真人くんのおかげだけどな!!
え? 真人知ってんの? 知ってる知ってる、あのチョーウザいやつでしょ。私あいつに初対面の癖メチャクチャキスされたんだよね。え〜〜真人そんなことするヤツだったんだ! さいて〜〜! 的な(浅草A個人の意訳です)。
「で? なんだ、儂が貴様にプロポーズをすればいいんだな?」
「やだ、特級呪霊がプロポーズとかふざけたこと抜かしてる……」
「貴様本当に焼き殺すぞ」
諸手をあげて降伏した。普通に特級呪霊に勝てねーし私。勝負にもならないだろ、特級にもいろいろ差ァあるんだよ。つーか五条先生が言ってたけどマジで特級呪霊がぽんぽこ出すぎなんだよもう特級じゃねーじゃん。
というかプロポーズって人間側の概念だけど、漏瑚はわかっているのだろうか。私の訝しげな視線に一つ目がギョロリと動く。一つ目小僧なんて言ったら私が一つ目にされかねないので言わない。でもそう考えたら割とゆるキャラっぽい見た目だよな。死んでも特級なんかには会いたくなかったけどな。
漏瑚はフンと鼻を鳴らして、私に手を差し出す──目の前の人に「あー」って言われながら口を開けられると自分もそうしちゃうみたいな反射ってあるだろ。ほとんどそんな感覚で手を握り返そうとしてしまう。
「百年後の荒野だ。儂の隣にいるべきは貴様だろう──手を取れ。
最高の景色を見せてやる」
傲岸不遜に、いたく自信ありげな様子で言う漏瑚の姿は、本気でそう思っていることが伺えた。何より天地がひっくり返っても私が勝てる要素はないから、それも本当のことになるかもしれない──五条悟がいなかったら。
危ねぇマジで呪霊側に寝返るところだった……、と反射的に握り返そうとしていた右手を押さえつける。呵々と漏瑚が笑った。心揺さぶるには滅茶苦茶よかったし、ダイレクトにも程があるくらいの熱烈なプロポーズだったが、正直一つ目小僧(笑)にこんなことされても死ぬほど嬉しくねぇ。
「あ? オマエが儂に勝つ方法、あるぞ」
「えっ……エッッッッ!? なんて!?」
「知らんのか。なら教えん、敵に塩送る阿呆ではないのでな」
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coco - 更新待ってまる (1月13日 7時) (レス) id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - 愛実さん» コメントありがとう御座います!此方こそリクエストありがとう御座いました。更新再開の目途は全くたっておりませんが、再開を心待ちにしてくれている方達にホント申し訳ないので頑張りたいです……!! (2021年12月22日 12時) (レス) id: cabf6df670 (このIDを非表示/違反報告)
愛実 - リクエスト、書いて下さりありがとうございます!また更新を再開してくださるまで待っています…!! (2021年12月19日 18時) (レス) @page37 id: e769ed5532 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - ねいるさん» コメントありがとう御座います、今のところリクエストを再開するつもりはありません。連載再開を目指したいのは山々ですが、再開するにも数か月はかかると思っておいてくれると助かります……。 (2021年12月6日 16時) (レス) id: cabf6df670 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる(プロフ) - リクエストが再会するのはいつですか?? (2021年12月3日 18時) (レス) id: 0c9247bbc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2021年8月28日 17時