【呪術廻戦】 待て、を飲み込んだ。【○○しないと出られない部屋】 弐巻

五条悟、両面宿儺　「取り合え」 ページ11

リクエスト。


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　五条先生が最強であるということをコレだけ頼もしく思えた日は、恐らく未だかつてないだろう。……いや流石にそれは言い過ぎかもしれないが、とにかく今日はそれだけ安心した。だって最強VS呪いの王なんてもはやどっちが勝つかわかんねーだろ。

　流石に宿儺の近くに私を置いておく気はないのか、長い腕の中に私を閉じ込めている五条先生。いつもと何が違うんだよって感じだけど、この人割と教え子に厳しいから強い呪霊とかいてもフツーに放置するんだよな。「Aならできるでしょ」とかほざきやがる。ハァ？ 惚れちまうだろ。


　そんな無条件の信頼も、まあ宿儺の前では形無しというか──普通に宿儺が強すぎて私では太刀打ちできないだけなのだが──少しでも小さくなろうと縮こまる私の頬を「ははっ」と笑いながら突いてくる五条先生。……アレ？ 虐められてるだけじゃね？




「コイツと凛を取り合わなきゃいけないのー？ 僕ヤだよこんな偏屈でめんどくさい頑固親父みたいなヤツと。どうせ取り合うなら恵とかが良いなぁ、そしたら負けないし。まあ君が相手でも負けないけど」




　舌が回る回る〜〜〜！！ 五条先生の煽りスキルがレベルマックス近くまでいっててえぐい。宿儺の煽られ耐性カスなの知ってて言ってる？ 知ってて言ってんな(断言)。この人性格悪ィもん。

　自分が喧嘩を売る分には良いが、他人の喧嘩のせいで自分に被害が出るなどあってはならない。いや勿論私の知らない処ならええんやで？ けどコレ確実に私の方にもとばっちりがくるじゃねぇか、ふざけんな。



「教え子がクズ思考になっちゃった。誰のせいコレ？」

「考えなくてもオマエのせいだろう。あとソイツを貸せ」

「心外だね〜！」

「私のこと物扱いかよ、そして後半オール無視かよ」



　アンタら意外と仲が良いんですか？ って訊きたくなったけどやめた。だってそんなこと言ったら五条先生はまだしも宿儺に絶対恨まれるやん。今んとこ温厚な──温暖な──平穏な！！ ──関係を築けているけれど(地球温暖化させてしまう処だった)、こんなバカなことで急転直下な関係悪化を目指しているワケじゃない。


　終始五条先生が私のことをエサとして宿儺の前にぶら下げ、それにイライラした宿儺が私に(言葉で)八つ当たりするみたいな珍事が起きていた。領域展開されそうでビビったわ……。


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