◎想わせぶりの 平野くん 。【 完結 】*

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Aside .









… なんだったんだろう 。今のは 。









咄嗟に逃げてきちゃったけど







いきなりのことで 、頭が追いつかない 。









「 …… 小瀧先輩に 、キス された 」









まだほのかに余韻が
残っている唇をさする 。









人気の少ない校舎の裏 。









「 … 紫耀先輩 っ 、」









こんなときまで紫耀先輩のことを
考えてしまうのは 、





あたしが馬鹿なのだろうけど 。









＿＿ … 「 おい 」









微かに聞こえた声に
振り向こうとしたとき 。









「 … っ 廉 」









ぎゅっ 、と後ろから力強く抱きしめられる 。









廉「 ……… どないなっとんねん 」









廉の荒い息遣いから 、
ここまで走ってきたことが分かった 。









「 … 廉 、どうした .. 」



廉「 俺はええねん。お前や 。」









さっきまで後ろにあった体温が
なくなって 、正面には廉 。









「 …… え ? 見てたの …… ? 」









あたしがこう聞くと 、
廉は小さく ” ごめん ” と呟く 。









「 、キス されたの 。小瀧先輩に 。」



廉「 … うん 」









まるで 、全てを知っているかの
ような瞳であたしを見つめる 。









「 … 告白されて っ 」









気づいたときには廉の腕の中 。









廉「 …… のんちゃん先輩に先こされた 。」









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