アイドルセンラー【セ/ン/ラ】

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夢主side


ある日の夜仕事もひと段落し家に戻ってすぐ

推しのキャスが始まった



「あっまってまって…いま行く今行く」


スマホをいじりながら廊下を歩く

リビングのソファーに滑り込みキャスに行く


スピーカーにスマホをつなぐ



『どうもー』

「あっ…好きしんどい」


『今日は片手間ですん』


「了解ですー。私も明日の仕事の確認……」



ゴソゴソとカバンの中を探し

明日のテレビ撮影についての資料に目を通す


「……。ここで言うしかないもんね…。大丈夫かな、アンチ来るよね絶対」

明日のに控えた収録



今回の企画は芸能人が自分のことについて暴露すると言うもの



「ここで言わなきゃ絶対にチャンスを逃す…」



番組の方にも打ち合わせしてあるので後は放送後の反応だけ



「……センラさんどんな風に思うのかな」


スピーカーに流れる推しの声を背に自分の部屋に入る




「はぁ…あぁぁぁ。好き」


部屋中にある黄色いグッツ

我ながら良い感じに飾れているのではないだろうか


「……。よし、がんばろう…」


推しにパワーをもらう



『はばでぃ〜』


「あっ！もう終わっちゃった…」


いつものようにキャスが終わると寂しくなるこの感覚



音楽プレーヤーとスピーカー

スマホも持って風呂場に向かう


「今日は何聞こうかな…」



湯船に浸かりながら今日聞きたい曲を探す



「…今日はやっぱり推しの声が聞きたい」



風呂場には癒しの推しの声が響く



明日は私がセンラーであることをみんなに言う最初で最後の大仕事だ



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