８１話 ページ35
sn「思い出した？」
『は、はい…ゾム様も一緒におられました』
sn「うん、そうやね。で、鍵を握ってんのはそのゾムやねんけど」
『えっ、ゾム様なんですか？』
てっきり隊長が辛そうな顔をしていたから、昨日酔っていたし隊長に何かされたんじゃないかって思っていた。
昨日、物凄い肩を上下して医務室に飛び込んできたのは彼だったし…
sn「簡単にいうとな。Aちゃんは今、ゾムの殺気で精神が不安定になってんよ」
『…え？……ッあ！』
ドクン、心臓の嫌な音が体に響いた。
思い出した昨夜の出来事、そしてさっきの訓練所での出来事を
『あっ、あ…わ、わたし…！』
sn「大丈夫や落ち着いて。ここにゾムはおらん」
『ッ』
彼の名前を聞くたびに体が上下に跳ねて震える。
ぺ神様からお水を受け取り、乾ききっていた喉を潤す(上手く飲めず大半はベッドに溢してしまった)
ああ、ほら…また心と頭が分裂している。
頭は凄く冴えていて冷静なのに、心が死という恐怖に怯えて縮こまっている
sn「最初に言っとくけど、Aちゃんの反応は普通なんよ」
『ふ、つう…？』
sn「うん、ゾムの殺気は特殊やねん。精神破壊されへん方がありえへん」
ぺ神様から説明された。
ゾム様の殺気は幹部の中でも珍しい精神汚染型、ただ気迫で圧倒するんじゃなくて相手の想像力で自我が崩壊する。
脳を騙すのは簡単だ、思い込めば体はたちまちいう事を聞かなくなる
私が上手く呼吸できず、声が出せなかったのが例である
sn「Aちゃんはまだわからへんと思うし浴びた経験少ないと思うけど、精神汚染できる殺気なんて本当に稀な存在なんやで…、ゾムは気まぐれでよく暴走とかするからそれに運悪く巻き込まれたんやろうなぁ…」
可哀想に、と優しく背中を撫でてくるぺ神様。
sn「機嫌悪くて部下に殺気はなってよう部下がここに運び込まれるんよ。ただゾムも自身の殺気がどれぐらい影響力が大きいか理解してるから加減して一日で復帰できるほど軽度な精神汚染ばっかなんやけど…。でも、…昨日、Aちゃんに浴びせたのは、マジの方…本気で相手を殺す時に出すようなものなんやで」
『ッ、』
sn「幹部でさえ結構キツイもんを普通の兵士が受けたら自我崩壊するのは当たり前や…。今は精神安定剤でパニックにはなってへんけど、多分なかったらAちゃん死ぬと思うわ」
突きつけられた真実。
ぺ神様の言う通り、誰かに押さえつけて貰わなければきっと私は恐怖のあまり自ら命を絶つと思う。
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アリウサパン?(プロフ) - コメント失礼します！「しない」でお願いします！ (2020年8月3日 1時) (
レス) id: 870c94650e (このIDを非表示/違反報告)
青葉２号(プロフ) - コメント失礼します！悩みましたが、『する』に一票入れさせていただきます！ (2020年8月3日 1時) (レス) id: 5284f259f4 (このIDを非表示/違反報告)
明莉(プロフ) - コメント失礼します！しない！でお願いします！ (2020年8月3日 1時) (レス) id: 97974cb528 (このIDを非表示/違反報告)
きずな(プロフ) - コメント失礼します。しない一択で！ (2020年8月3日 0時) (レス) id: 9903ddc09e (このIDを非表示/違反報告)
たんこぶ - コメント失礼します。「しない」で投票させていただきます。 (2020年8月3日 0時) (レス) id: 6e4881c6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ。 | 作成日時：2020年7月22日 3時
