４４話 ページ47
ビクッと体が震えた。
冷たい瞳で私を見ている、こんな風に見られたのは初めてだ。
兄さんの考えていることがわからない、どうしてそんな瞳で私をみるの？
ため息一つ吐く兄、そんな小さな行動一つ一つに体を震わせた
『にい、さん…？』
ar「まったく、…いつから聞き分けの悪い子になったわけ？」
『ッ…に、っさ…』
殺気というものだろうか、空気が一変した。
脳内を支配しているのは恐怖と怯えと不安、そしてこの場から逃れないと殺されてしまうという焦燥感。
このまま抵抗したら殺される、脳が警報を鳴らしていた
ar「軍に入るのは仕方がないことだと思うよ…そのおかげで俺はAに会えたから。…でも、せっかく会えたのになんでAから死ににいく様なことをするわけ？」
『そ、それ…はっ』
ar「あんな、野蛮な軍団に女の子であるAが入ったところで危険な目に遭うっていうのは理解してる？隊長も子供っぽいし隊長会議での発言を聞いてもいい加減なことばっか言ってるし」
そんなところに大切な妹を置いとくわけにはいかないでしょ、と。
これ以上何か言ったら強制的に力尽くで除隊させるよ？と脅してきた
シャオロン隊長や第五軍団を悪く言われて悔しいはずなのに口が思うように動かない。
脳内では言い返す文章が出来上がっているのに舌が、声帯が上手く機能しない。
殺気にあてられブルブルと震える体を守る様に抱きしめることしかできない、嗚呼…情けない。
『にぃ、さん…わた、しは…』
ar「いい？Aは第一軍団に来るべきなんだ…、俺はAの為を思って言ってるんだよ？」
私の言葉を遮った兄さんの視線は先ほどの冷たい冷徹なものじゃない。
殺気はまだ出ているものの、話し方、トーン、雰囲気などはいつものアル兄さんである
「妹震えとるけど、何してんの？」
『！』
急に和らいだ兄さんの殺気。
視界に入る緑色の服を着て茶色い髪の奥から冷たい視線でアル兄さんを見つめている人物。
『ぞ、ゾム、さま…』
zm「こんな場所で副隊長さんが殺気だして、何やってん？」
ar「……お疲れ様です、ゾム隊長」
急に現れた救世主。
ゾム様は私の腕を掴み立ち上がらせて庇う様に自身の背後へと移動させる
zm「妹に容赦無く殺気放つ兄貴とか、お前最低やな」
ar「ゾム隊長には関係ないことじゃないですか？」
ただの兄妹喧嘩みたいなものですよ、とおかしそうに笑うアル兄さんの目は全然笑ってない
zm「喧嘩の割にAめっちゃ震えとるやんけ」
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すみれいん(プロフ) - にろ。さん» もうrbrのそのPCで主の過去を調べてもう全てを解き明かしてくれよぉぉぉともうハラハラですよ！ (2020年7月23日 18時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ひひゃは - うぃ↑ああ↓（下に同じく） (2020年7月21日 20時) (レス) id: 2e0228b2c8 (このIDを非表示/違反報告)
アズライト@pitter - ぅ…うぇああああああああああああああああ！（下に同じく） (2020年7月21日 20時) (レス) id: 398b65f064 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - ……うわわわわワァァァァーー(謎のノリに乗りたかった。) (2020年7月21日 16時) (レス) id: ce94435e90 (このIDを非表示/違反報告)
クラロピ - わぁーお(ﾎﾟｶｰﾝ) (2020年7月21日 12時) (レス) id: 6ed93c7e9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ。 | 作成日時：2020年7月15日 1時
