【実況者】TRANS-PORTER【wrwrd!】 (ページ25)

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｢…ん、ぅ…｣

全身の痛みで目が覚めた。
…この痛みは、ヨーロッパにいた頃に感じた事がある。いや、もっと身近な痛み。
これを普通は愛ある行為と言うのだろうけれど、生憎特定の男を作った覚えはなく、いつも遊ばれてお終い、が私の基本。最低だ、と言われたことはないが、実際最低だろう。

誰の味方につく事もしないから、

誰かのそばにもいない。

だからこう…スパイ映画のような男女関係になるのだろう。それでいい、そう思う自分が一番最低に変わりはないのだが。

…取り敢えず、喉が渇いた。もぞもぞとベットから抜け出そうとする…が、何故か出れない。なにか腕のようなもので固定されてる気が…。

｢…！？｣

それが人の温もり、そう分かって思いっ切り後ろを振り返る。

細く引き締まった、整った顔の少し髪の長い男。

ぎゅ、と私を抱き枕か何かのように抱きしめるため抜け出せない。待って待って、こいつ寝てんのに強すぎ！？

…待て、この男が全裸だと言うことは…。
有無を言わずに自分を見る。身に纏っていた布がない。床には男のものと私が身に纏っていたであろう布切れが散乱していた。

…まさか、やってしまった？

頭が追いつかない。待ってくれ、私いつ男を連れてきた？？昨日会った事も無い顔なのに？？まずいまずい、頭がパンクしそうだ！！

｢…ん…？｣

｢…だ、れ…？｣

｢…覚えてへんの？まぁそっか、ウィスキーストレートで飲み干してたしな…｣

｢ま、まて、だ、だれ？｣

｢なんや…アンタから誘ってきたんやで…｣

｢さそっ…！？｣

｢ま、ええわ…｣

そう言うと彼はまた私をぎゅう、と抱きしめ、私の後ろにあるテーブルの上の置き時計を取った。｢…まだ4時か…｣と呟くと私の頭に頭を置いて寝だした。いや、いやちょ…バカなのこの男！？

｢ど、どうやって…？！｣

｢まぁえぇやん？それとも何…？もっかい…する？｣

｢するわけないでしょ！最っ悪…！！ここ私んちーーーーんっ！｣

｢はいはい、体の相性は最っ高やったけどな。｣

｢ばっ…！！｣

こいつ慣れてる、頬に手を添えるとキスしてきた。あぁ、なんか思い出してきた。ストレート飲み干したら、視線を感じたんだっけ。目覚めたらダクト口、蓋してやろう…。っくそ、眠たくなってきた…頭を撫でるな…安心できないのに安心して…眠たく…。

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｢昨日はお楽しみやったな…可愛い声、聞かせてもらったで…。｣

ーーーうる、ひゃい…だから撫でーーーー。