[wrwrd!] Hard aport !!! ~Ⅱ~[実況者] (ページ7)

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「……1日、」
「2日。」
「……2日は多い」
「昨日寝てませんよね結局？」
「う」
「じゃあ明後日の9時にお迎えにあがります。」
「い、要らない！2日もいらない……！」
「寝てない人の休暇が一日で済むと思わないでください！私たち部下を先に帰らせて、トップのあなたが徹夜するなんて……！！！」
「……兎に角、こちらで処理しておきますから。……それに総司令、有給もまだたんまり残ってるのに、あと3ヶ月しかない年度末に処理できるんですか？」
「……」
「……ヴィシュア、やはり4日後の朝にお迎えだ。」
「はい、テレマン副官。」
「あ、み、3日！！？3日は流石に多すぎだろう！！？ちょ、テレマン！！！ヴィシュア！！！！……あ、お、おにぎり、美味しかったぞ！！！」
「はは、それは何よりです。それでは。」

テレマンは心がない。堅物男、だから嫁が出来ないんだろう。……そんな悪態を心の中でつくも、テレマンの運転する車は、無慈悲にも3日の休暇を置いて去っていった。

「……1日しか要らないと言ったのに……あふ……」

……しかし有給処理しないと、あの男からの口実として無理やり軍港に引き返されてしまう。……仕方ない。3日間、ゆっくりさせて頂こう。残酷な宣告とともに、あくびがふわりと、呑気に浮かんだ。

懐中時計を見る。まだ9時前。結局昨日はあの居眠りで目が冴えて、一睡もしていない。それを見たテレマンはカンカンだった。それこそまたお説教。最近部下に怒られることが多いなぁ。…それもこれも、今まで無かったんだが……。

「……腹減ったな、」

▽

「……あー、すまない。」
「は、はい、朝食の時間は終わりましたがーーーー」
「……なんか、余り物でいいからくれないか？昨夜から何も食べてないんだ。」
「！！！！か、海軍総司令官……！！？ど、どうしてここに……！！！わ、和食ならあります！！！」
「らんらんのお米？それならおにぎりにして頂いていいかな、」
「もちろんです！！！す、すすすすぐお持ちします！！！」
「ふふ、ありがとう。」

……この調理師さん、新しい子かしら。そして随分懐かしい場所だ。人の少なくなった兵士用の食堂は、夜勤明けの兵士がちらほらと見えた。確かにここに来ると9時すぎてしまっていたから、昼メニューに移行するんだったか。チップ代わりのお金を置いて、近くの席に座る。

私はこの場所が好きだ。窓から柔らかく差し込む陽の光が、じんわりと寝起きの悪い私の寝ぼけ眼を包んでくれていた。……はて、もう何年前だ。そっと目を閉じた。