お前のこと、押し倒してやるから

３３話　ありがとう。 ページ35

部屋を出たとたん、いろいろな気持ちが涙とともに溢れ出した。

これからも京介と一緒にいたい。

これからも仲良くしたかった。



なら、それを伝えなければいけないのではないだろうか。



もう一度部屋の扉を開く。

京介｢A…？｣

あ｢私…京介と友達でいてもいいよね？｣

京介｢え、いいけど。大丈夫か？｣

泣いてる私の姿を見て、京介は驚いたようだ。

あ｢私、泣いてた…？｣

京介｢うん。無理すんなよ。｣

私の求めていたのはこれなんだろうか。

快感を求め合う仲ではない。

幸せを求め合う仲。幸せを与え合う仲。

あ｢ありがとう。本当にごめんね？｣

京介｢いや、いいんだ。俺も元気出た。｣

あ｢これから、どうするの？｣

京介は学校に行くのかな。

どうして行方不明なんて嘘をついたのだろう。

京介｢学校、行くよ…？｣

あ｢そうだね。｣

京介｢俺、行方不明って嘘なんでついたと思う？｣

私が聞きたいよ。



京介｢お前が、心配してくれると思ったからだ。｣



確かに心配したよ。もう会えないのかと思った。

あ｢そんな事しなくても心配したよ。｣

京介｢ありがとう。俺のこと探してくれて。｣

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