お前のこと、押し倒してやるから

２３話　君が心配だったから。 ページ24

家に入り、布団に潜り込む。

目を閉じると４年前のことがフラッシュバックして苦しい。


芽衣ちゃんの様子がおかしくなってから、私は毎日いじめられた。

ノートを隠されたり、髪を引っ張られたり。

｢人の彼氏とるとか、最悪ね。｣

｢お前見たいのに彼氏なんてできねぇよ。｣

｢本当に消えて欲しい。｣

悪口を言われるのもいつものこと。

関係あることもないことも。

毎日泣きながら学校から帰っていた。

｢大丈夫？｣

声をかけられたけど、答えることは出来なかった。

あ｢…ほっといてください。｣

小声でつぶやき、まっすぐ歩いた。

ここなら気づかれないと線路のわきにある坂の上にいた。

｢君、大丈夫じゃないよね？｣

さっきの人だ。

あ｢ずっと追いかけてたの？｣

｢まあね、君が心配だったから。｣

あ｢ごめんなさい。私…。｣

｢気にしないで。｣

そうだ。あの時助けてくれたのは…。

｢僕の名前はね……｣

誠さん？なのかな…。

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