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七十五 ページ25

猪名寺「やった!忍術学園が見えてきた!」



雑林が開けて忍術学園の校舎が目の前まで来たことに歓喜する乱太郎。



ザザザッ⋯──


背後の茂みの音を聞き振り返ると、山賊たちが飛びかかってきた。



A「ひっ!」


猪名寺「わぁーーー!」



間一髪のところで山賊たちの攻撃を交わし、再び走り出す。



猪名寺「小松田さーん!開けてー!」


乱太郎が正門に向かって必死に叫ぶ。


山賊「コラ待てー!」


猪名寺「わぁー!来たー!」


背後には山賊たちが迫ってきており、焦った私は足が絡まって派手に転けた。



猪名寺「Aさん!」


A「っつ⋯」



起き上がっていると腕を掴まれ引っ張られた。



A「ゃめ⋯」


身体が強ばって冷や汗をかく。



この山賊たちがサクラタケ軍と重なり、身震いを起こしていた。



山賊たちは震える私を軽蔑(けいべつ)してきた。



山賊「ダッハッハッ!こいつ震えてやがる!」


髪の毛を鷲掴みされ、無理矢理顔を上げさせられる。



悔しかった⋯



見ると、乱太郎がひどく狼狽(ろうばい)していた。



いつまでも怖がってちゃいけないっ⋯



下唇を噛んで精一杯の抵抗をする。



A「離してっ」



乱暴に引っ張られ、地面に引き摺られ服や身体が土だらけになる。



一瞬は対抗心が芽生えたが、相手が悪かった。



山賊三人相手に、私はなす術なく乱暴に扱われた。






──⋯あぁ⋯なんて弱いんだ、私は⋯



涙が薄らと滲んできた。



ドカッ!


山賊「ブハッ!」



突然山賊の手が離れ、私は解放された。



私の髪を引っ張っていた山賊は顔を踏まれて伸びていた。



猪名寺「Aさん!」


乱太郎が駆け寄ってくる。



徐々に視線を上げると、群青の忍装束を纏った忍たまが立っていた。



「乱太郎」


猪名寺「は、はいっ」


「早く忍術学園の中へ」


猪名寺「わ、わかりましたっ」



乱太郎に手を引かれ、私たちは正門へ走っていった。

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踊り子(プロフ) - 莉央さん» コメントありがとうございます!初の作品にこのようなコメントを頂けてとても嬉しいです!これからも応援宜しくお願いします! (2017年6月14日 22時) (レス) id: 44de9b1867 (このIDを非表示/違反報告)
莉央(プロフ) - 初めまして!とても面白いし、キュンキュンします!そして、1人1人のキャラの性格がせいかくでとてもいいです!これからも楽しみにしています!! (2017年6月14日 8時) (レス) id: 0ced02d264 (このIDを非表示/違反報告)
踊り子(プロフ) - さかなさん» コメントありがとうございます!気に入ってもらえて感激しています!楽しんでいただけるよう努力いたします! (2017年5月31日 19時) (レス) id: 44de9b1867 (このIDを非表示/違反報告)
さかな - 初めまして、とっても面白いです!!更新まってます! (2017年5月31日 1時) (レス) id: ec534ce4f8 (このIDを非表示/違反報告)
踊り子(プロフ) - 白菜さん» コメントありがとうございます!ストーリーが好きと言われ、とても感激しております!これからの更新もこのように言っていただけるおかげで頑張っていけます!ありがとうございます! (2017年5月30日 3時) (レス) id: 44de9b1867 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:踊り子 x他1人 | 作成日時:2017年4月23日 19時

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