【男主】もう一人の六年生は任務中 捌【忍たま】

大運動会 開幕 十三段 ページ48

side 潮江文次郎

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仙蔵「Aは見つかったか？」


留三郎「いいや、一年生の待機場所には居なかった」


伊作「そういえば、さっき厠の方へ行ったのを見かけたよ」


















休憩の準備をして、

それぞれで昼食を摂る。




Aを探しに行った留三郎が戻ってくるが、

どうやら、アイツは居なかったらしい。





留三郎が何処へ行ったのかと悩めば、

心当たりを頭に出来たコブを擦りながら

伊作が言う。



















文次郎「どうせ、直ぐ戻ってくんだろ」


伊作「だといいけど…」


小平太「この後の競技は何だろうな」


長次「あまり食べない方がいい。返って動きづらくなる」


















Aが何処に行ったかなんて

俺には関係ない。



気にしない。




Aが居ないなんていつもの事じゃねぇか。

今更何をそんなに不満がる？



これが当たり前だ



















『お疲れー』


小平太「あ、いた」


留三郎「A！？ 探したんだぞ！………って…」


伊作「ちょっと！ A！？ 如何したのさ！ その傷！」



















噂をしていれば

そいつは現れた。




何故か血だらけで…




伊作は驚いてAに近付くが

Aは触らせなかった。




どこまでも用心深い…

伊作が傷口に毒を盛るとでも思っているのか？



















尾浜「あー！ いたー…！」


仙蔵「尾浜勘右衛門じゃないか、どうしたんだ？」


尾浜「はぁ…はぁ……す、すいません！ A先輩ホントに大丈夫ですか！？」


小平太「どゆこと？」


仙蔵「いったい何があった？」


















尾浜の話を聞いて飽きれた。



厠で手裏剣撃ちを教わっていたところ、

Aの肩にあった傷口が開いてしまったようで…




手当てをするからと尾浜が詰め寄ったら、

Aが逃走。



















長次「で、今に至るわけか」


文次郎「お前は馬鹿か…」


『文次郎に馬鹿って言われても全然平気。なんなら何も思わない』


文次郎「んだと！」


尾浜「本当にすいません…」
















でも、一つ解ったことがある。



「尾浜はAから手裏剣撃ちを教わっている」

ということ。



そうなれば尾浜が左手を使って

手裏剣を撃ったのも納得がいく。












が、気に入らない。





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