一族と末裔 五段 ページ5
side A
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田村「はぁ…疲れた……」
斉藤「これといって何もしてないけどね…」
平「私ならきっと、もっとやれたはず…!」
綾部「帰ったら落とし穴掘らないと」
『掘るんじゃねぇ(((』
それぞれが言葉にもならない文句を吐く。
自分でも驚いている…
ここまでやるつもりはなかった。
これは四年生と五年生の為の授業だから、
なるべく手を出さない様にと決めたはずなのに…
『はぁ…、もはや性格の問題だよな…』
利吉「そんなに落ち込むな。その心も忍者として大事だ。まあ、こんな事を言わなくてもAなら大丈夫だと思ってるが」
『一応、俺はまだ忍たまです』
足元の影が長く伸びていく。
辺りは朱色に包まれる。
利吉さんと話すのは久しぶりだ。
伊賀の国の時以来か…
やっぱり慣れないなぁ
プロの忍者って感じがよく解る。
だから尚更、警戒してしまう…
浜「鬼居A先輩、質問いいですか?」
『ん? いいけど』
浜「先輩はホドホド城の事を知っていたんですか?」
『知らないよ。今日がはじめましてだ』
浜「嘘は付かなくていいです」
『………』
利吉「………」
利吉さんとの会話を割って入ったのは
四年の浜守一郎だった。
質問があるからと聞いてみれば、
ホドホド城を知っているかと問う。
そして「知らない」と答えれば「嘘」と言う
自然と足が止まった。
『何で俺が嘘を?』
浜「隠したい事があるんじゃないですか?」
『例えば?』
詰める俺に守一郎は負け時と言い返して来る。
守一郎の「例え」に俺は一瞬呼吸が停止した。
浜「アンタがホドホド城を滅ぼしたんだ!」
『…っ……!?』
利吉「!?」
『…証拠って?』
浜「作戦の時、地下から行けば速いって言った! 初めてホドホド城に来た人が地下通路の事を知っているのはおかしい!」
『確かに(((』
あれ?
そういえば何で地下の事を知っていたんだろう…
もしかして、守一郎の言ってることが正しくて
俺がド忘れしてるだけ…?
浜「末裔となったがいつか必ず仇を打つ!後悔させてやる!お前ら一族全員に!……って、話を聞けー!」
俺は何も聞かなかった事にして
駆け足で忍術学園を目指したのだった。
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鴫碧(プロフ) - 千雪(ーωー)さん» 諸泉尊奈門の扱いが酷くなってしまったのは申し訳ない…ww 尊奈門はなんだかんだで雑渡昆奈門にもっていきやすいwww (2022年6月21日 22時) (レス) @page25 id: dea0075d52 (このIDを非表示/違反報告)
千雪(ーωー) - 鴫碧さん» www気を長くして待っております!!戦国・室町時代は子供を鬼の子として捨てることが多かったですよね………そんなことがなくなる時代が来ることを願います! 城勤めの忍者は大変ですね、次から次へと任務があるので・・・ (2022年6月13日 19時) (レス) @page20 id: 2c3e10b906 (このIDを非表示/違反報告)
鴫碧(プロフ) - 千雪(ーωー)さん» どう頑張っても利吉さんのイメージが思い付かず…ww。次でなんとかやってみますww (2022年6月12日 23時) (レス) @page20 id: dea0075d52 (このIDを非表示/違反報告)
千雪(ーωー) - 利吉さんは経験者なイメージがありますが、以外と初心だと可愛いですね(*´艸`)(*´艸`) (2022年6月11日 20時) (レス) @page15 id: 2c3e10b906 (このIDを非表示/違反報告)
千雪(ーωー) - リク答えてくださってありがとうございます❗薬草学がすき!?凄いです! 利吉さんとの関係が出来ていなくても凄く良かったです(≧口≦)ノ (2022年6月11日 20時) (レス) @page15 id: 2c3e10b906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鴫碧 | 作成日時:2022年6月2日 23時