【男主】もう一人の六年生は任務中 捌【忍たま】

盗んだ巻物 二段 ページ17

side 善法寺伊作

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利吉「父上、話があります。」


伝蔵「なんだ？ そんなに改まって」

















利吉さんは医務室を出て、

しばらくすると戻ってきた。



真剣な表情で山田先生を直視している。





利吉さんは何も言わずに

再び医務室から出ようと背を向けると、

それを追い掛けるかの様に山田先生も

医務室から出ていった。



此処では話せない内容なのか…


二人が退室してから医務室が静かになる。





なんだ

この雰囲気…



気まずい…



















乱太郎「私ちょっと薬草の在庫確認してきますね…！」


三反田「あ、じゃあ僕は包帯作ってようかなぁ…！」


伊作「あぁ、頼んだよ」















この雰囲気に耐えきれなかった二人が

それぞれ作業をし始める。



その間もAは眠っていた。
















伊作「…ん？ 土井先生、大丈夫ですか？」


土井「あぁ、何でもない」


乱太郎「そういえば、土井先生とA先輩ってどういう関係なんですか？」


三反田「確かに、A先輩が土井先生にタメ口なのも気になります」



















ふと、土井先生に目をやると

そこには険しい表情



余程、心配だったんだろうな…




そこで乱太郎と数馬が質問をする。

それは誰もが思っていた内容だった…


















土井「そうだなぁ…。その時が来たら話すよ」


三反田「その時って、いつですか？」


土井「そうだな……いつかな…。」


















数馬の質問に土井先生の表情が若干緩む。

それはどこか悲しく淋しげにも見えた。



















土井「けど、その「いつか」は思ったより早いのかもしれないな」



















その言葉の意味を

僕達はまだ知らない。





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