俺の好きな人 ren ページ15
.
だけど俺はすぐに気づいてしまう。
俺が君のことをずっと見てるから、君が紫耀のことをずっと見ていることに気づいてしまった。
だけど俺は知っている。
紫耀は高校に入る前から、この学校の現代文の先生が好きだということを。
俺と紫耀はもう長い付き合いだから、そんなことくらい言われなくても分かるんだ。
でも紫耀は俺に直接それを話したことは無い。
だから、3人で昼食を食べている時に聞いてみた。
｢なあ、2人って好きな人とかいないの？｣
ビックリして箸を落とす彼女と、ご飯を噛む口が止まる紫耀、、、
2人とも、それじゃYesって言ってるようなもんだろ…
でも、答えは意外なものだった。
梨瑚｢いないよ〜、まだ入学して2ヶ月だよ？そういうのはこれからゆっくり探していくから！｣
は？
｢え、いないの？｣
あんなに紫耀のこと意識しているくせに？
｢紫耀は？｣
ほら、唐揚げを食べながら、紫耀の答えを今か今かと待っているのがまるわかり。
紫耀｢俺も、いないかな。｣
なあ、紫耀、そんなこと言って、またこいつ期待させて、お前ってひどいよな。
｢ふたりとも、楽しくないなあ、それは。俺はいるけどね。｣
2人が揃って俺を見て、目を見開く。
梨瑚｢え！？だれだれ！？だれなの！？！？｣
紫耀｢廉に好きな人がいるのとか初めてじゃね！？｣
｢まあ、誰かは言わないけど。おい、唐揚げ落ちるぞ、梨瑚。｣
梨瑚｢え…今なんて、、、｣
｢え、俺今なんか変な事言った？｣
梨瑚｢私の事、、、名前で、、、｣
｢ああ、だってなんか鈴木って硬いんやもん。俺の事も廉、でええから。永瀬くんってよびづらいやろ？｣
紫耀より、俺の事意識して。
俺のこと見て。
俺のこと考えて。
名前呼びは、その第1歩。
紫耀よりも、梨瑚に近づくため。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かなてん - 面白いですね、なんかめっちゃ切ない！！ つずき楽しみです (2019年4月1日 13時) (
レス) id: cb0c3fb79a (このIDを非表示/違反報告)
かなてん - 今日初めて見たんですけど、めっちゃ面白いです！！ (2019年4月1日 13時) (レス) id: cb0c3fb79a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：和 耀 | 作成日時：2019年3月10日 14時
