小さなセカイの中で。-change the world-【jw×ars】 (ページ11)

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story＊009 ページ11

松野｢所長様、こちら全員起こし終わりましたーっ……えっ、副所長様どうかされたんですか？｣

中｢あ、何でもないねん。大丈夫。…取り敢えず、皆帰らそか。全員体調に問題とかなかったやろ？｣

松野｢あっ、はい…それは平気なのですが…｣

中｢ん？｣

何や変に含ませるような言い方をするもんやから、気になって聞き返すと…

松野は一度周りを見回してから、また俺の方に向き直って話をし始めた。

松野｢…見当たらないのです、2人が。｣

中｢2人…って、新人の？｣

松野｢はい。今日ここに来た所員は皆眠っていて、途中で帰った者はおりませんでした。…ですが、大野と相葉だけが何処にもいません。

可笑しいとは思いませんか？数十人が一斉に眠りに落ちるという不可思議な事が起きている最中、帰るなんて…

あっ、それに…あの2人だけが睡眠薬を飲んでいないとなると、自ずと犯人は…｣

中｢っ…｣

…松野の考えは、よく分かる。

分かるねんけど…俺は､【能力研究所】の所員…つまり仲間を疑うなんて事したくなくて……せやからっ…

中｢っ松野…もうええっ…｣

松野｢えっ…ですが所長様っ！｣

中｢ホンマにっ、ええからっ。｣

松野の次の言葉を半ば強引に止めさせて、俺は状況がよく分かってへんやろう所員たちの元に向かった。

…後ろからめちゃくちゃ視線を感じるけど、今は無視させてもらうで…

･･･

中｢ほな、また明日な。｣

濵｢ん、おやすみ。｣

あれから無事に全員を家に帰して、俺達もアパートに帰宅した。

松野はまだ何か言いたげやったし、俺も少しは気になったけど、仕事は明日もあるからな。

…とは言いつつも、、

中｢はぁ…｣

自分一人の空間でベッドに体を沈めると、考え始めてまうのが俺の性格。

…何で俺達は眠らされたんやろ…とか、やっぱり犯人は…いやいや、疑ったらあかん。とか…ぐちゃぐちゃ考えてたら、いつの間にか時間が経ってて…深夜2時過ぎ。

中｢っやばっ！｣

明日も早いのに何やってんねん俺…って自分に若干イラつきつつ、さっさと布団を被って無理矢理目を瞑った。