story＊106 ページ11
横｢お前が苦しむ必要はないねん。分かるやろ？｣
王様はこれ以上ない程優しい声で…でも表情は少し厳しく、陽葵様を説得するよう仰せになり、そっとチェアから立ち上がられる。
そして俺の前…いや、陽葵様の前に目線を合わせるようにしゃがまれて、ふわりと陽葵様の頭を撫でた。
横｢頼む…陽葵、もう二度と自分を犠牲にするなんて言わんでくれ。｣
陽｢ｯ…はい…ごめんなさいｯ…お父様…っ…もう、申しませんっ…｣
横｢あぁ、約束や。
…神山、重岡。もう王女と一緒に部屋に戻るとええ。陽葵の熱を早よ下げてやってくれ。｣
神｢はい、承知しました王様。…それでは、失礼致します。｣
今一度深々と礼をして…陽葵様をしっかりと抱え直してから、跪いてた体勢から立ち上がり、出入口の観音扉へと向かう。
…ふと、しげが着いてきてへん事に気付いて後ろを振り返ったら、しげはﾊｯとした様子で慌てて追いかけてきて、両手が塞がった俺の代わりに扉を開けてくれた。
せやから、まぁ…ありがたく扉を抜けさせてもらって王様のお部屋を後にすると、隣を歩くしげが何やら落ち込んでるらしい。
…�陲舛磴鵑留△鳳�れた撫で肩が顔を出してる。
神｢何、どーしたん。しげが落ち込むなんて珍しい。｣
重｢いや…俺の察する能力の低さやん…王様の真意を直ぐに察せへんかってんから。
…これ、執事としてあかんよなーって、割とガチ凹み中。｣
神｢え、その事そんなに気にしてたんや？そんなん全然気にせんでええのに。｣
俺が何気なーく言うたそんなフォローの言葉に、しげは少しだけﾑｯとした表情をして、俺の前に回り込んできた。
…何かと思えば、ﾌﾞｯｽｰって口尖らせて【神ちゃんには"そんなん"でも、俺には違うもん】やってさ。
ちょっと…いや、かなり不貞腐れてるやん。
神｢なぁ、しげ…俺達は2人で同じご主人様にお仕えする執事や。でも、俺達も別々の人間…勿論、得意不得意もあるし、完璧な人間なんておらん。
けど…だからこそ、相手の不得意な事や自分の不得意な事をカバーし合って、支え合うのが相棒なんとちゃうの？｣
重｢っ…｣
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和音(プロフ) - 祐莉さん» いつもコメントして頂き、ありがとうございます(^^)これから益々物語が展開していきますので、是非楽しみにして頂けたら嬉しいです！これからもこの作品を宜しくお願い致します(^^) (2020年2月14日 23時) (
レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！イースト帝国の闇は深いですね！ ウエスト王国もイーストに侵略されれば同じような状況になるのは、明白だから今後ウエスト側がどう動くか気になります！ (2020年2月13日 15時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると、とても励みになります！これからもこの作品をよろしくお願いします(^^) (2020年1月9日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 更新を楽しみにしております。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - すごく面白いです。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年12月28日 17時
