story＊136 ページ41
慧｢ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…ｾﾞｰｯ…っ…ｹﾞﾎｯ…ﾋｭｰ…｣
重｢大丈夫大丈夫。落ち着いて。…えっと、確かこの辺に吸入器が…｣
宏｢あっ、あのっ！俺に何か出来る事って…｣
重｢宏太くんは大貴くんの傍に居ったって。ちょっとビックリしてもうたみたいやし。…慧くんの事は俺に任しとき。なっ、大丈夫やから。｣
力強く真っ直ぐに宏太くんの目を見てそう言うたら、俺の事を信じてくれたのか "分かりました" って頷いて、少し離れた所から涙目でこっちを見てた大貴くんの元に向かって、ｷﾞｭｯと抱き締めた。
…せやから、俺も慧くんを早く楽にしてあげなって一心で、ポケットから吸入器を取り出して何度か振ってから、苦しそうに咳込む慧くんの口に当てた。
･
慧｢ｹﾎｯ…はぁ…｣
重｢どう？もう大丈夫そ？｣
慧｢あ、はい…ご迷惑をおかけして、すみませんでした。｣
吸入したおかげで、慧くんの発作はどうにか落ち着いた。
まだ顔色は蒼白やし、また発作が起きる可能性は否定出来ひんけど…この吸入器があれば暫くは大丈夫やろう。
重｢中発作くらいやったから体の怠さもあると思うし、今晩は早よ寝て十分に休まなあかんよ。…熱が出るかもしれへんし、安静に。｣
慧｢はい…ありがとうございます。｣
重｢ん、これ薬な。｣
毛布から少しだけ出た手に吸入器を握らせて、ここを押し込めば薬が出るから…って使い方を教えてから、壁に掛けられた時計を確認したらもう時間。
そろそろ帰らなって立ち上がろうとすると、少し離れた所に居た宏太くんと大貴くんが近寄ってきて、また座る羽目に。
大｢慧ちゃんっ！もう苦しくないっ？｣
慧｢うん。大貴ごめんね、ビックリさせちゃって…｣
宏｢良かった…本当に良かった……重岡さんのお陰です。ありがとうございました！｣
重｢あぁ、いや…ええよ。…ほな、俺はそろそろ帰r…｣
マジで、そろそろ流星に怒られそうな感じがしてきて、帰る為に腰を上げてんけど…
隣からｶﾞｼｯと手を掴まれて、動きを封じられた。
宏｢重岡さん、慧の事があってご迷惑をお掛けしてしまいましたし、お茶でもお出ししますよ！｣
重｢あ、あぁ…ほんま？ほな、一杯だけ…｣
善意の塊のような宏太くんの言葉に、"いや、そろそろ戻らな上司に怒られるから〜" なんて断ることも出来ず…俺、敗北。
はい。ここで皆様に、流星のガン切れが確定した事をお知らせ致します。←
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和音(プロフ) - 祐莉さん» いつもコメントして頂き、ありがとうございます(^^)これから益々物語が展開していきますので、是非楽しみにして頂けたら嬉しいです！これからもこの作品を宜しくお願い致します(^^) (2020年2月14日 23時) (
レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！イースト帝国の闇は深いですね！ ウエスト王国もイーストに侵略されれば同じような状況になるのは、明白だから今後ウエスト側がどう動くか気になります！ (2020年2月13日 15時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると、とても励みになります！これからもこの作品をよろしくお願いします(^^) (2020年1月9日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 更新を楽しみにしております。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - すごく面白いです。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年12月28日 17時
