止まない雨はないから。[青] -2nd- (ページ42)

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87話ページ42

-目黒side-

昨日、俺らは一日中仕事で面会時間に間に合わなくて、病院には行けなかった。

けど、そのタイミングで滝沢くんがしょっぴーの元に行って、例の活動休止や歌舞伎の撮影延期の件を話してくれたみたいで…

家に帰ってスマホを見たら、しょっぴーからメッセージが来てた。

【いつもありがとう】

【おまえらがめんばーでよかった】

【これからもずっときゅうにんで】

なんて、全部変換されてない平仮名の文章で、らしくない程に素直な言葉。

目｢んー…｣

最初こそ真面目に返そうと思ったけど、岩本くんや舘さんが既にそんな感じのメッセージを送った後。

だから、これ以上重ねたらしょっぴーの事だし照れて嫌がられちゃいそうだなって。

そんなこんなで、どう返そうか迷ってたら…

ついつい悪戯心が働いて、ちょっとイジっちゃった。

でも、本当の所はめちゃくちゃホッとしたし、めちゃくちゃ嬉しかったよ。

目｢ふふ…｣

向｢…めめ、キショいで。｣

目｢うるせ。｣

今日になって、こうやってﾉﾘﾉﾘでお見舞いに来るくらいにはね。

しかも、面会開始時間ピッタリに。

因みに康二と2人で、朝っぱらから駅で待ち合わせなんかしちゃって。

他のメンバーにも、一応連絡はしたものの…

まだ寝てて返信が無かったり、起きてても個人仕事だったり。

ラウールは起きてたし来たがったけど学校だから、仕方なくまた今度って事に。

多分、今頃は教室で不貞腐れてんじゃねぇかな、アイツ。

ユーエツ感とやらでそんな事を思いつつ、受付で名前を書いて貰った面会者札を首に掛け、馬鹿な俺には何回来てもややこしい病棟内を康二と迷いながらｸﾞﾙｸﾞﾙ。

そうして、漸く辿り着いた渡辺翔太様とネームプレートが貼られた病室。

引き戸をｺﾝｺﾝとノックして、返ってくる事の無い返事を待たずに、そのまま戸を引いたら…

珍しくリクライニングを上げて、体を起こしてるしょっぴーが居た。