13話 ページ14
-向井side-
向「…ん…?」
カーテンの隙間から差す朝日で目覚めると、周りには誰もいない。
舘としょっぴーが来てくれてたと思ったけど、昨日の内に帰ったみたいで、ベッドサイドに照兄ぃ達のやつみたいな置き手紙があった。
ふと自分の体を見つめ直してみたら、幾らか軽く感じる。
でも、昨日や一昨日程は体が熱くない代わりに、パジャマが汗でびっしょり。
多分、夜中に汗かきまくって一気に下がったんやろな。
体が怠くてしゃーないわ。
とは言え、この状態じゃ如何せん気持ち悪いからシャワーを浴びたくて、片手で布団を剥いでベッドから抜け出すと、フラフラとした足取りでクローゼットを開ける。
どうせ出掛けへんのやから、服なんか何でもええ。
下着類と適当に選んだ部屋着を出して、ものはついでに閉め切ったカーテンを開ける。
昨日の熱気も何となく残ってたから換気の為に窓も数センチ開けたら、いつもと同じ筈の行動や景色に、ほんの少しの違和感を感じた気がした。
けど、その違和感の正体までは分からへんくて、首を傾げながら寝室を出る。
一旦お風呂場の前の脱衣所に服を置いて、リビングも換気しとこうと窓を開けに向かうと、何だか嫌に寂しく感じるのは俺の気の所為なんかな。
お日様が眩しくて、ちょっと冷えた風が吹き抜けて、春の日和が心地良い。
せやのに何故か、鳥の囀りすら聞こえない、やけに静かな朝やった。
可笑しいなぁ。
なんて外を見て、その違和感は素朴な疑問へと姿を変える。
ところが、まだ熱が下がりきらへん頭は上手く回ってはくれへんくて、まぁいいか…と答えを放り出して、思考を止めた。
今はとりあえず、シャワーを浴びたい。
そんな真っ直ぐな思いでお風呂場に戻って、高熱による汗で湿った服を徐に脱ぎ捨てる。
でも、そんな俺が【違和感】ではなく只事とちゃう【異常】に気付くまで、あと僅か。
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和音(プロフ) - ほのかさん» 初めまして。コメントありがとうございます!そう言って頂けて、とても嬉しいです(^^)まだまだ稚拙な文章ではありますが、引き続きお付き合い頂ければ幸いです(^^) (2020年5月19日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。この占ツクでたくさんの作品を読ませていただいてるのですが、主様の作品が今1番更新されて嬉しい作品です!!すごく大好きです!これからも楽しみにしています^ ^ (2020年5月19日 14時) (レス) id: 8996cfb164 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ゆうさん» コメント並びに、嬉しいお言葉をありがとうございます!まだまだ序盤ではありますが、引き続きお付き合い頂ければ幸いです(^^) (2020年5月17日 22時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - めっちゃ引き込まれました!更新楽しみにしています!頑張ってください! (2020年5月17日 20時) (レス) id: a893233080 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ぴぴたんさん» 初めまして。コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しい限りです(^^)まだまだ始まったばかりで先は長いですが、引き続きこの作品を宜しくお願い致します(^^) (2020年5月15日 23時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:和音 | 作成日時:2020年5月10日 19時