ありがとう×2 【にのみや】-完結- (ページ9)

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夕飯を終えて、ﾆﾉは再び缶ﾋﾞ-ﾙを冷蔵庫から取り出した。

ぷしゅ、という音を立てて開けられた缶はそのまま私に向けられる。ありがたく頂くことにした。

「もう二缶目だけどね」
「んふ」

なんか今日嬉しそうね。

「あ、金ロー始まるー」

缶ﾋﾞ-ﾙを持ちながらﾃﾚﾋﾞの前に座る。私は映画が好きだから毎週映画が放送されるのを楽しみにしているのだ。

今日は昨年上映されたﾐｽﾃﾘ-映画。推理ﾓﾉ好きとしては気分が上がる。

しばらく画面に夢中になっていると、私の携帯が鳴った。ﾒ-ﾙ通知画面に表示された名前はﾆﾉ。_____隣にいるのに。

「しかもなんでﾒ-ﾙ？」

「あ、みた」

「みたけど。何？これ」

「なんでしょうー」

件名はなし。本文はたった一文、
" 1992*4##111 "。

もはや迷惑ﾒ-ﾙ以上に迷惑な怪文だ。

「何、…和成、の、携帯ｳｲﾙｽ感染でもした？」

「してないよ」

笑いながらﾋﾞ-ﾙを飲むﾆﾉ。その笑いは何に対してか。

「だって、何この意味不明。ついこの前まで和成ｶﾞﾗｹ-で、迷惑ﾒ-ﾙが大量に届いたからｱﾄﾞﾚｽ変更ついでにｽﾏﾎに変えたじゃん。またなんか変なｻｲﾄ踏んだりしたんじゃないの？」

「だから、してないよ。それは暗号」

「なんの」

また嬉しそうに笑ってる。

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