ありがとう×2 【にのみや】-完結- (ページ2)

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誰もいない公園は静かだ。
ﾎﾞ-ｯっと立ち尽くす私の足元には、長い影が伸びている。

「 ...ﾆﾉ」

公園の入口に、私を見つめる彼が見えた。
ﾋﾞｯｸﾘした顔で、こちらを見つめている。

目線が少し恥ずかしいな、そう思っていると、ﾆﾉは口を尖らせて、目線を外した。

「急な残業が入っちゃって…本当は、ﾆﾉのお祝い、したかった。今も、1時間しか抜けれなくて。…ごめんね」

「じゃあこっちに来てよ」

こちらを見ぬまま、返事が返って来る。
怒ってるのかな、そう思いながら、ﾆﾉの元に寄った。

彼の白い腕が伸びて、私の頭に回される。私達の距離が無くなって、

静かな口づけが、落とされた。

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「 ... 恥ずかし」

互いが触れたのは一瞬。でも、すぐ目の前にﾆﾉの顔がある。顔はほんのり赤く染まっていた。

自分からしておいて恥ずかしいなんて、と思いながら、私も顔が火照る。

「あ…ね、見て」
「ん？」

私に釣られてﾆﾉは足元を見た。

「影が重なってる… 」

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