doll＊464 ページ24
黄｢…胸に秘めてた寂しさも、父親への届く事のない愛も…絶望の大きさも……全てが似てたんや。
…翔は、父親に見て欲しかった。
苦しんでる時に、傍に居て欲しかった。
…それが叶わんかったから…全てを拒絶し、死を願うようになってもうた。
俺は…変わる事の無い、”ローゼンボーイズの第1ドール”である自分が…嫌やったんや。
お父様は【至高】を目指して俺をお作りになった…なのに、あの方は次々と弟を生み出し…新しいドールだけを愛でた。
…タカヒロが駄目ならアキトをっ…アキトでも駄目なら双子をっ…
ｯ…一番に捨てられた俺が…何も思わんとでも…？
…生を持つ俺に…寂しいなんて感情…無いとでも…？｣
青｢ｯ…｣
ジュンタの口から出てくる話…ジュンタの話す言葉全て…どれも重たく悲しみに包まれてて、、
…だからこそ翔くんと自分自身を重ね合わせ、何にも代え難い…とても大切な存在やったんやって感じた。
黄｢なぁ、リュウセイ…WEST GAMEが始まった時、俺はこう考えたんや…
”一番の出来損ないの俺がロイスになる事で、俺を生み出したお父様に復讐しよう”って。
…絶望が憎しみに姿を変えたのは…その時。
…でも、いくらお父様を憎んでも……その憎しみと同じくらい…”愛しい”という感情も溢れ出したんや。
お父様にお会いしたいって気持ちも…どんどん強くなっていった。
…きっと…これは、翔も同じ。｣
青｢やったら…ジュンタはロイスになれば……お父様にっ…｣
黄｢それはあかん。…翔は俺の”マスター”やから。｣
徐に首を横に振ったあと…真っ直ぐに俺の目を見つめ、きっぱりと言い切ったジュンタの瞳に迷いはなく…決意は固いみたいやった。
黄｢翔が…大切なんや。他の誰より…お父様よりも。
…翔を一人で逝かせるわけにはいかんねん。
せやからリュウセイ…もう、止めんといてくれ。｣
青｢…っ、｣
スッと俺に頭を下げ、ゲームの辞退を申し入れるジュンタに…俺は一瞬、何を言っていいか分からんかった。
…俺にはジュンタを止められへん。
ジュンタと翔くんの絆を無下になんて出来ひん。
俺は長年抱え込んでたジュンタの気持ち…何も知らんかったし…
そもそも、止める資格なんてない。
…そう思って、それが2人の正義やと肯定した。
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みゅー - とても面白かったです！引き込まれました！！素敵な作品ありがとうございます(*´ω｀*) (2020年4月2日 0時) (
レス) id: dcdf60e661 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - てぃてぃさん» コメントありがとうございます！作者自身若干の不完全燃焼に加え短編集を読みたいという方もいらっしゃいましたので、いつか庭師の双子の活躍も実現できたらいいなぁと思っております(^^)なお、予定については未定ですので、作成出来ない場合もありますm(_ _)m (2019年10月10日 20時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
てぃてぃ - 続編と言うかわからないのですがダイキとトモヒロの二人揃ったときの「夢の庭師」の活躍を見たいです！ (2019年10月5日 1時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - Nagihimeさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなりすみません！そう言って頂けると、とても励みになります！現在連載中の【小さなセカイの中で。】シリーズも宜しくお願い致します(^^) (2019年10月1日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
Nagihime - 凄くおもしろかったです!!!!私は室担の黄色ジャス民なので、ジュンタとリュウタが出てきて嬉しかったです!!これからも応援してます!!!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: b07ee6c15c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年5月28日 9時
