薔薇男子~ﾛｰｾﾞﾝﾎﾞｰｲｽﾞ~【jw】vol.5 (ページ17)

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doll＊207 ページ17

＊数日後＊

(ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ)

『はーい、今行きますー！』

急にインターホンが鳴ったから玄関に走ってドアを開けると…そこには知る顔が。

相｢こんちわ！また来ちゃった！｣

『雅紀くん！あっ、どうぞ入って！』

橙｢アカリっ！俺もおるのにーっ！｣

『あ、ごめん。見えなかった。』

橙｢もーっ！｣

あっくんがプンスカしてるけど、そこはまぁスルーして…2人をリビングに通した。

…何かあっくんはリュウセイ達の方に走ってっちゃったけど。

相｢急に来てごめんね、｣

『いや、大丈夫だけど…今日はどうしたの？』

相｢あーっ、えっと…ちょっと相談があってさ。｣

『相談？』

雅紀くんがあまりに真剣な表情で話すから、ちょっと緊張して崩してた脚を正座に直すと…急にバンッ！と大きな音を立てて思いっきり頭を下げた。

…いや、雅紀くん…今絶対テーブルに頭ぶつけたでしょ。

めちゃくちゃ痛いでしょ。

『ちょっ、どうしたのっ？』

相｢アキトの事預かってもらえませんかっ！｣

『…えっ？』

…それって相談じゃなくてお願いな気がするけど……まぁ、そのへんはいいか。

『…どういう事？』

相｢実は…モデルの方の仕事でドイツに行くことになったの。

…現地の有名ブランドのオーディションが決まって…｣

『えっ、ドイツ？』

雅紀くんに詳しく話を聞くと…どうやら所属してる事務所にこれ合格できなきゃクビにするとか言われてるらしくて、最後のチャンスだとか。

これで結果を残せれば仕事を回してもらえるんだって。

…結構切羽詰まってるからあっくんを連れて行ける余裕がなくて…それで、仕事の間の２週間だけウチであっくんを預かって欲しいと。

相｢ホントはねっ…アキトと離れたくないんだけどぉぉっ……ぅっ、ぐすっ…｣

橙｢まーくんっ…俺もぉぉっ！｣

『あ、うん…』

2人して泣かないでくれ…やめてくれ…

涙と鼻水だらけなのよ…やめてくれ…

…なんてゴチャゴチャやってたら、ソファーに座ってテレビを見てた2人がこっちに来た。

青｢俺、別にええで。アキトがおっても。｣

赤｢おんっ！俺もっ！｣

『そう？…ですって、雅紀くん。』

我が家の総意をドンッと伝えると、雅紀くんはまたボロボロ泣きだした。

…この人、絶対普通の人より涙腺弱いわ。