◇Long vacation◇太輔くん◇part２

51.デート目撃 ページ10

携帯電話を購入したので、しおりに連絡をした。


A『久しぶりにご飯食べようよ〜！』


しおり『いいよ〜！』


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しおり「え？携帯壊れてたの？」


A「うん、それがさ〜」


携帯が水没した日の話を始める。


しおり「ええええっ！？別れたの？あれから？」


A「うん。会って話して、即日お別れ…」


しおり「“即日完売”みたいに言うな！」


A「あははは！だってさ…なんだか、話がトントン拍子で進んで行ってさ〜」


しおり「なんか、言葉の選び方がおかしいでしょ！なんなん？」


A「あ〜もう無理だなって思ってたのよ…だから。」


しおり「ま、2人で決めたんならいいけどさ…」


A「うん。心配かけたね」


しおり「よし！今日は、飲もう！付き合うよ！」


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しおり「Aー、あんた、お酒弱いんだから〜」


A「いいじゃ〜ん！職無し彼氏無しなんだから〜」


しおり「職あるじゃん！」


A「兄貴、帰ってくるんだって〜。そうしたら、職無し〜！ついでに住むとこも無くなる〜！」

・・・太輔にも会えなくなる…


しおり「そっか…ん？A？どうしたの？急にテンション下がった？」


・・・太輔に会えなくなるんだ…


バカ…


本当に好きになっちゃってんじゃん…


契約違反…


それに…


片想い…



しおり「もう、帰ろっか。家まで帰れる？」


A「もう一軒行こう！」


しおり「えー！あんた、酒癖悪いんだもん！それに、もうお店やってないよ！」


A「大丈夫大丈夫！うちの近所の飲み屋さんに行こう！」


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しおり「もう“閉店”って札、出てるよ？」


A「ん？大丈夫なの！」


まだ中に人はいる。

店長のおじいさんとは、ご近所付き合いしてるから、顔見知り。

ちょっとだけなら、大丈夫！


『ｶﾞﾗｶﾞﾗ』(扉を引く)


店長「おや？」


A「おじさん、ちょっとだけいい？」


店長「もう、火は落としちゃったからね。飲むだけだよ。」


A「はーい！」


しおり「すみません…」


閉店後の店内は、店長の顔馴染みしかいないから、少人数。


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え…


あれは…


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太輔が、女の子と一緒にいた。


・・・楽しそう…


ｷｭｳｯ…


ああ、また胸が痛い…


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デート？



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って！


うっそー！


あの女の子って清純派女優だよ！？


この私だって知ってる！


あああっ！


太輔が言ってた名前“かほ”！？


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