40.まさかのまさか ページ15
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あ 「…っ」
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潤 「…っ」
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アレ？
アレレレ？
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潤 「ちゃんと調べたんだっけ？」
あ 「え、…えっとぉ」
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身体の血の気がサァーッと引いていくのが分かる。
迷いながら歩き続けて一時間、やっと着いたと思った目的のイタリアンレストランはまさかの。
二人して呆然とそこに立ち尽くす。
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潤 「今日、休館日。だって。」
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うゔ。やってしまった。
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確実に松本さんの声低くなってるじゃん。
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松本さんに見合うお店じゃないと駄目だって
北海道らしくないあえて高いお店を
選んだんだけどそれが間違えだったんだ。
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これじゃ企画が台無しだよ。
私、松本さんのマネージャーなんだから
もっとちゃんとしなくちゃいけないのに。
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しばらく顔を見れなくて、ゆっくり顔を上げたら
松本さんの顔は険しく思えた。
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あ 「ごめんなさいっ！
本当はプラン立てられてないんです。
本当は私が松本さんをおもてなし…しないといけないのに」
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こんなことも出来ないなんて。
私、マネージャー失格だ。
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下げていた顔を上げると、松本さんの表情は予想に反したものだった。
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潤 「いーよ。だって、頑張って調べてくれたんだろ」
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彼が私の手元の資料を見て優しく微笑む。
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潤 「よし、じゃ俺が行きつけの店行こう。
俺がAに北海道おもてなしするよ」
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あ 「…松本さん。はい！」
泣きそうになりながら頷くと、天使みたいに私に笑いかけた。
松本さんって、見かけとは違って本当はすっごく優しい人…なんだ。
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作者名：大宮華花
| 作者ホームページ：http://s.ameblo.jp/nino1206smile/
作成日時：2019年7月3日 23時
