夢桜４* (ページ6)

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「駄目ですよ。二人はまだ体調が万全では・・・。

それに遊郭街のはずれにある遊郭と言うなら使用人も限られた人のみ。

二人が使用人として潜入するのは容易ではありません。

だからあたしが先に遊女として潜入し、いつ会合が行われるか

情報を掴んできます。二人は客として潜入してください」

あたしがそう言うと二人は唖然としていた。

「・・・Aがそう言うなら従おう。

この依頼の鍵を握るのはAだからね」

「お嬢さんに任せるよ」

「それでは、荷物をまとめ次第遊郭に潜入します」

「あぁ。頼むよ」

翔さんは微笑んでそう言ったが、和さんは心配そうだ。

「和さん」

「ん？」

「大丈夫ですよ。無理はしませんから。出来る限りの

事をさせてください」

あたしがそう言うと和さんは微笑んだ。

「ありがとう。危険だと思ったらすぐ逃げるんだよ」

「はい」

あたしは遊郭潜入調査のための荷物をまとめに部屋へ戻った。

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～和side～

「お嬢さん一人だとやっぱり心配？」

「あぁ。裏遊郭で倒幕派が集まる場所・・・。

危険すぎる」

「だよね。でも男では掴めない情報をお嬢さんは

掴んでくれる」

「・・・俺が女として潜入するのは？」

そう俺が言うと翔はふぅとため息をついた。

「お嬢さんは俺たちの力になりたいという思いで一人で

潜入すると言っている。だから和が一緒に潜入してしまったら

お嬢さんの思いはどうなるんだ」

「分かっている。でもあんな危険すぎる場所にAを一人で

潜入させるわけには・・・」

「お嬢さんが信じられない？」

「信じているさ。でも・・・」

「お嬢さんは無理はしないって言った。だから俺たちはお嬢さんの無事を

祈って他の仕事をするしかない。お嬢さんだって帰るか分からない俺たちの

帰りをずっと待っていてくれたんだ。今度は俺たちの番だよ」

「そうだね」

俺はAを信じて待つことにした。

無事に任務を成功させてくれ。A。

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