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グランドに着き、野球部の様子を見る。
「ここ、まぁまぁ強い野球部らしいんだよね。
教えるかいがあるかも」
「和君はどうして野球選手にならなかったの？」
「選手目指している途中で、先生になりたいって
思ったから。
高校時代の野球部の監督が俺を先生を目指させようと
思うきっかけになったんだよね」
「へー・・・」
「じゃ、挨拶してこようかな」
和君はあたしの腕を引っ張りグランドに入った。
和君がグランド入りしたことに気づき、キャプテンらしき人が
集合をかけた。
「今年から野球部の顧問になる、二宮和也です。
小さいころからずっと野球を続けて、甲子園に
出たこともあり、ポジションはピッチャー。
去年と色々変わるけどよろしく。
あと、横にいる子は一年一組の田内A。
野球部マネージャーになる可能性がある子。
野球部ってマネージャー募集してなかったっけ？」
「募集してます！」
キャプテンらしき人が答える。
「練習再開」
威勢のいい返事と共に部員たちはグランドに散っていった。
「和君。あたしまだマネージャーになるなんて・・・」
「でもA、野球見るの好きでしょ？」
「好きだけどそれは関係なくない？」
「マネージャーになればずっと野球見てられるの。
良い事じゃない？」
「それは・・・」
「ソフトとかバスケ、テニス部入りたいっていうなら
俺は止めないよ。でも、やりたい部活が決まってないなら
ここの野球部のためにもマネージャーやってほしいなって。」
「・・・やります」
和君に説得され、あたしは野球部のマネージャーをやることにした。
「明日から部活体験週間に入るから、明日の朝練から来て。
あとー・・・さっきの仕事手伝ってほしいなー。
家まで送るから！ね？」
そんな甘えた表情をされると断れない。
「何かおごってね」
「いつそんな言葉覚えたの？
小さいころはそんなこと言わなかったのに・・・。
いいよ。おごるよ」
しゅんとした和君とともに、教室に戻った。
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作者名：黒猫* | 作成日時：2014年5月6日 17時
