15匹目 ページ18
「A！大丈夫か！？」
泣いているネビルには目もくれず、セブルスは一直線にAのもとへ来た。
Aははっとしてセブルスを見た。
なんとなく左腕が痛いような気がしたため、心配はかけまいとそっと後ろで手を組んだ。
セブルスはその動作に眉をひそめたが、追及はしてこなかった。
「大丈夫です。それよりこっちのグリフィンドール生の方が大丈夫じゃないかと・・・」
セブルスはネビルを一瞥し、シェーマスにネビルを医務室に連れてくよう命じた。
おそらくAの呪文で怪我はしてはいないが、念のためだろう。
それからのことを、Aはあまり覚えていない。
なにせ、怪我をしたと思われる左腕が痛いのだ。
「A？大丈夫？」
気が付くと、心配そうにこちらをのぞくアーニーとジャスティンの顔があった。
いつの間にか授業は終わっていたらしい。
「ああ」
短く返事をすると、Aは荷物をまとめ、立ち上がった。
「シャフィク」
聞きなれた声に後ろを振り向くと、セブルスが小さな包みを持ってこちらに歩いてきていた。
アーニーとジャスティンは、少し顔をこわばらせた。
スリザリン生以外の生徒は、セブルスのことを鬼だとでも思っているのだろうか。
「一日一回、少量でいいからこれを治るまで塗りなさい」
セブルスはどうやらAのけがに気付いていたようだった。
「ありがとうございます」
Aはぺこりと頭を下げ、有り難く受け取った。
三人が教室を出ると、アーニーが深い溜息を吐いた。
Aは不思議に思ってアーニーの顔を見た。
「A、怪我してるんだったら早く言ってくれよ」
ジャスティンは隣でぶんぶんと頭を縦に振っている。
二人とも、セブルスの行動でAが怪我していることに気が付いのだ。
「それにしても、驚いたなぁ。スネイプがスリザリン生以外であんなに必死になるなんて」
アーニーがにやにやしながら言った。
Aとジャスティンは首を傾げた。
アーニーはそんな二人を見て、少し笑った。
「ああ、スネイプはスリザリン贔屓で有名なんだよ。もちろん怪我している生徒を先生として見て見ぬふりはしないとは思うけど、でもあんなに心配するなんて」
Aの漆黒の髪が、ふわりと揺れた。
セブルスが自分のことをちゃんと心配してくれた。
そして大切な友人二人も、自分のことを見ていてくれている。
Aはあの嵐の日から初めて、胸に暖かいものが広がっていくような感じがした。
ラッキー呪文
アロモホーラ
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真昼 - 更新続きますか？ 頑張って下さい(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (2022年6月13日 11時) (
レス) @page20 id: 8b68f2738d (このIDを非表示/違反報告)
てほゆの(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！これからも応援しています！！^ ^ (2020年3月8日 23時) (レス) id: 0f495494f3 (このIDを非表示/違反報告)
オリヴィア2世(プロフ) - ありがとうございます！受験も終わったのでゆっくりにはなりますが、更新していきたいと思っています。 (2020年3月7日 16時) (レス) id: 191b88bf2b (このIDを非表示/違反報告)
紙様 - めちゃくちゃ面白いです！！！！更新頑張ってください( ´ ▽ ` )ﾉ (2019年11月24日 16時) (レス) id: 8c73967388 (このIDを非表示/違反報告)
オリヴィア2世(プロフ) - コメントありがとうございます。私もセドリックには死んでほしくないです。ですが書くときいつも主人公に振り回されてしまうので、どうなるのかはよくは分からないです(笑)。受験、がんばりましょうね (2019年8月21日 22時) (レス) id: 191b88bf2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オリヴィア２世 | 作成日時：2018年12月23日 17時
