8 ページ9
寝ていた私の右腕から何か温かくて少し重たいものが動いた気がした。
パチッと瞼を開けるとそこにはもう起きていていたのか、昨日の赤子がうんうんと唸りながら何か考えているようだった。
深く考え込んでいたのか、可愛らしいすべすべの眉間にシワが浮かんでいる。
その光景があまりにも可愛いらしくて思わず頰が緩んでしまった。
ぱちりと目が合い、その子はびっくりしたように目を見開いている。
反応が新鮮でわかりやすくて、本当にかわいいね。
「おはよう。よく眠れたかい?」
そう声をかけ、頭を撫でるとその子は嬉しそうに頰が薄桃色に染まり にへらと笑った。
まるで私の言葉が分かっているように「あぶ!」と返事をするその姿に今まで人生で味わったことのないような愛しさを感じていた。
それを悟られないように「良かった」と声をかけると私の天使はさらに嬉しそうに笑っている。
つられて笑うと起きたての自分のお腹がきゅう、と小さく鳴った。
「そういえばそろそろご飯にしなきゃだね。君もお腹が空いただろう。」
そういえば今は何時だろう。
普段は目覚まし時計の音で起きるのだが、先日その目覚まし時計をうっかり落として壊してしまい、ご臨終になられてしまった。
とても気に入っていたのだが。
そんなことを思いながら天使を抱き上げキッチンの方へ向かう。
歩いてる途中で急にずっしりと腕の中がさらに重くなったのを感じて目を向けてみると穏やかな表情で眠る天使。
先ほど、まだこんなにも小さい頭であんなに一生懸命考え事をしていたのだからきっと疲れてしまったのだろうね。
「おやすみ、私の愛しい子。」
そう呟き頰を撫でるとその子はまた満足げに笑った。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←7
629人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はまぐり(プロフ) - 好きすぎる… (2020年11月11日 14時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
柊諒先輩 - マッマ…………? (2020年8月13日 11時) (レス) id: 2a4f6a8d41 (このIDを非表示/違反報告)
いぶ - 目覚まし時計落としてご臨終になられました、、、笑いましたwwwwwwwwwww (2020年6月16日 18時) (レス) id: 15f026f67a (このIDを非表示/違反報告)
夢染 - かわいい!!!聖母…じゃくらい先生聖母すぎる…。めちゃんこすきです…更新楽しみしてます! (2020年4月15日 14時) (レス) id: b716b56083 (このIDを非表示/違反報告)
4ON(プロフ) - 語彙力なくて上手いこと言えないのですがとにかく大好きです!無理せず更新頑張ってください…!!応援してます! (2020年4月4日 9時) (レス) id: 9856af7875 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:八代 | 作成日時:2020年3月23日 22時