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江&田「No.60」 ページ16

貴「松、川さん……」

松「それと、諦めも大事だぞ。しつこ過ぎると嫌われるしな」


そんな、風に思っていてくれたのか………
あぁ、もう………この気持ちには蓋をしたのに……
……でも、


千「………。分かった。俺は、Aが好きだ。門脇組若頭・門脇千加、樋野組次期組長・樋野Aに婚約を申し込みたい」

貴「すまないが、申し出は受け取れない」

千「っ、……理由を、聞いてもいいか?」

貴「好きな人が、いるから」

千「そう、か……」


やっぱり、松川さんが好きだと言う気持ちは、揺るがなくある。

あそこまで言ってくれているのに、答えを返さないのは失礼だしな。
そろそろ、ギクシャクも終わりにしねぇと。


門脇部下「若頭……」

千「行くぞ。もう、いいんだ。吹っ切れたしな」

門脇部下「「でもッ!」

千「いいって言ってんだろ!好きな奴が幸せならそれでいいんだ。でもまぁ、門脇組は、樋野組の傘下に入りたいと思っている」


へぇ。
構成人数1万200人の門脇組がウチの傘下に、ねぇ。

………関東の制圧も視野に入れるか。まあ、


貴「そこら辺は親父に言ってくれ。そこにいる」

律「あれ〜、バレてたかぁー」

貴「気配ダダ漏れだ。中に人は?」

律「誰一人来なかったよ。お手柄だね、俺の可愛い可愛い愛娘ぇ〜♪───O(≧∇≦)O────♪」

貴「だから、抱きつきにくんじゃねぇ。とっとと門脇組と話つけろ」

律「はいはい。相変わらずの強い蹴りで」


全く、どうしようもない父だ。
母はこの親父のどこに惚れたのか…………
未だに謎だ。

さて。後処理は江理子と親父に任せるとして、バレーは…………出来るような心境じゃねぇよな。
よし、江理子が前から言ってた宮國リゾート施設(関東・支店)に行くか。

そうと決まれば、早速江理子に言わねぇと………ア。


松「樋野?先に、俺と話をしようか(黒笑」

貴「あ、はーい」


松川サン!笑顔がとても怖いんですけど!?
何でそんなんなってんの!?




松「……で。樋野の、好きな奴って誰?」

貴「へ?」

松「いや、さっき言ってただろ?だから、誰かなぁって……な?」


その『な?』が怖いんだが……
てか、好きなの………松川さんだし……////


松「さぁ、白状してもらおうかー」

貴「は、白状って………俺は、ただ告って貰ったのに答えるだけ、だから」

松「ふ〜ん……」


ふぅ……
今、伝えるんだ。俺の、気持ちを。
俺を、受け入れてくれた人に。

江&縁「No.61」→←江&西「No.59」



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作者名:結乃栞 | 作成日時:2019年10月22日 14時

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