六年い組の藤の花【忍たま】

二話 戦闘中in忍術学園の段 ページ3

酷い、酷すぎる。どこから情報が出回ったのかはわからないが、私のことを追いかけ回す輩がいる。私、何かしましたかね。



「待て、曲者ォ!俺と勝負しろ!」



待てと言われて待つ忍者がいるもんですか。鉄双節棍を軽々と躱し、仕方なしに相手に足をかけて転がす。



「ワハハ、馬鹿め!曲者、俺とギンギンに勝負しろ!」



だから!勝負しろと言われて素直に応じる忍者が居るはずないでしょう!
足元に伸びてきた袋槍を跳び越し、くっついていた棒の真ん中に蹴りを叩きんでへし折る。



「いけいどんどーん‼」



ああもう、論外!あいつらは同級生の顔を忘れたんですか⁉

幸いここには六年生しかいないようだ。走りながら懐に手を突っ込み、もっぱんと煙玉を取り出した。急いで口火に点火し、投げる。あ、伊作に当たった。

この隙に学園長庵へ!
ーーー
「あ!お前のせいで逃げられたじゃねーか留三郎!」



「んだとぉ⁉お前だって、自慢の袋槍折られてんじゃねーか‼」



「くっそー!いけいけどんどんに勝負できると思ったのに‼」



「そんなことより!仙蔵、長次。あれって、もしかして…」



「私も同じことを考えていた…」



「あいつが帰ってきた可能性が高いな。急いで準備を始めよう」

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