君の隣。 (ページ14)

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カフェに入って、3人分の注文した

ケーキとドリンクを店員さんが持ってくると

涼花ちゃんは話し始めた。

「昼休みね、私もあの二人も教室でお昼食べてたんだけど、席が近くて会話がほぼ全部聞こえてきたのね」

「涼花が盗み聞きしてたんじゃなくて？」

「いやまぁそれも半分ある」

「なにそれ、涼花ちゃん面白い」

まぁ聞こえてきたら、そりゃ聞いちゃうよね。

私も涼花ちゃんの立場だったら聞いちゃいそうだもん。

「葉月さん、ずっと"Aちゃんと友達になりたい"って元木くんに言っててさ、元木くんも"Aなら絶対なってくれるから大丈夫"って言ってて」

「なに？その元木の謎の自信は」

「...あ、そうだ。涼花ちゃんって佳奈ちゃんと同じ中学だったの？」

「そうだよー！」

「あ、私が話聞いたのって涼花からだよ」

「やっぱり？なんとなくそうかなって思ってた」

でも、この涼花ちゃんからの話を聞いて

一つ分かったのは、佳奈ちゃんは本当に

私と友達になろうとしてるし、

湧ちゃんも諦めてないってこと。

「愛未ちゃんから聞いてる？葉月さんって本当に独占欲強くて、友達になったら何でも一緒なの」

「...そんなにすごいの？」

「うん。多分だけど、愛未ちゃんと一緒にいられなくなる。それくらいすごいんだよ、葉月さんって」

涼花ちゃんの話を信じられないわけじゃないけど、

内容が抽象的すぎて全部を信じることはできなくて。

でも、二人の会話の内容は事実だと思うから、

頭の隅に置いておくことにした。

「...あ、どうして私と友達になりたいか言ってた？」

カフェを出て、涼花ちゃんと別れる寸前に

聞き忘れていたことを思い出して、

試しに聞いてみれば、涼花ちゃんは首を横に振った。

「でもとにかく気をつけてね！」

「うん、わざわざありがとうね」

「愛未ちゃんもAちゃんのこと守ってよ！」

「当たり前でしょ！」

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